工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

Mac OS X “Lion”がもたらす快適環境



Macの新OS、Mac OS X “Lion”が先週20日にリリースされた。
ボクは週末にインストールしたが、戸惑いを覚えながらも新機能チェックを行っているところ。

以下、現時点で確認されたところを記述してみよう。

インストールはAPP Store、つまりネットから

今回のOS更新の目玉の1つともなっているのが、ディスクを購入しての光学ドライバからのインストールというこれまでの方式では無く、ネットからのダウンロードという方式に変更されたということ。

一般的なアプリであれば既に半年ほ前に誕生したAPP Store[1] からダウンロードするのが当たり前になってきていたとは言え、まさかメジャーOSの更新データまでがネットからダウンロードさせるとは思い切った決断だと思った。
データ量だけでも3GBを超える容量なのにである。

昨秋に光回線を導入しておいて良かった。ADSLではダウンロードだけでも1時間を超えそうなデータ量だからね。
とても日中には試みることはできず、夜間、睡眠中の作業とならざるを得なかったかもしれない。
光回線の環境でもダウンロードだけで20分近く掛かった。
下り50Mbpsを超える環境なのに、どうしてそんなに掛かったの?
リリース直後で回線トラフィックの容量からのものだろう。
少なく見積もっても全世界から数100万人の人がアクセスしていたようだからね(「Lionのダウンロード、初日で100万件を突破」

なお、ダウンロードにあたっての動作環境だが、メモリーは2GB以上を推奨とのこと。
因みにうちのかみさんのiMacは購入時のママの 1GBしか搭載されていず、慌てて2×2GBを購入せざるを得ない羽目に(苦笑)。
このあたりもネットからダウンロードという方式の制約だろうね。

またサブマシンのMacBook Airは光学ドライバが搭載されていないのだが、ネットからのダウンロードと言うことであれば、他のマシンと同等の環境[2] ということで、密かにほくそ笑んだ。
因みに、Apple社とのIDが同一のマシンであれば1単位のダウンロード購入で複数マシンにインストールができる。

その価格だが、なんと、破格の2,600円。
それまでのディスク版のMac OSの価格と比べると半額ほど。
これはディスクからネットダウンロードに切り替わった経費削減の効果とともに、円高レートでの価格見直しがあるようだ。(マシンの価格も同様に見直されるのだろうか?)

システム再起動でも、前回終了した環境を再現

今回のOSアップデートでは250もの新機能が搭載されたと案内されているが、リリース時のガイドも見ずに運用して気づいた最初のことが、この「システム再起動でも、前回終了した環境を再現」という機能。

システム終了時に開いていたアプリの状態をそのままに再現した状態で起動するので、ちょっとビックリ。
例えばSafariの場合、複数のブラウザファイルでさらに複数のタブで開いていたとしても、それがそのまま再現された状態で表れる。
いちいち履歴を辿って表示させる手間が無いというのは、運用上とても助かる(その分、読み込みに時間が掛かるのはもちろんなのだが)
もちろん他のアプリも同様に終了時点での状態を再現してくれる。

つまりは前回終了した作業内容を再構築しなくても、そのままの状態で再開できるというわけだね。

マルチタッチジェスチャーによる多様な快適環境

ここでの解説はは省略

AirDropというファイル共有のための新機能


複数のマシンを共有化していれば、これまでもファイルのやり取りはさほどの手続きも必要とせず簡単にできたが、この度の〈AirDrop〉という機能は、このファイルやり取りが、Finder上でより直感的にわかりやすくできるようになったということで、歓迎したいと思う。

多くの純正アプリがフルスクリーン対応

ここでの解説はは省略

その他の機能

・スクロールの上下が逆になった。
デフォルトではマウス上の1本指での上下スクロールが逆になった。
これまでは1枚のファイルでは表示しきれない下の領域にアクセスする場合、下にドラッグしてスクロールさせるやり方だったが、これが逆になったと言うこと。
つまりこれはiPhone、iPodと同じ方向になったと言うこと。

ボクはこれにはとても慣れないので、〈システム環境設定〉で元に戻した(これは慣れだから、親しめば良いだけだが、どうも守旧派としては勇気が無い)、

因みにファイルのスクロールのバーだが通常は表示されなくなっている。マウスオンの時にだけ表れる。これは余分なものが無くなったということで良い改善だと思う。

利用できなくなったアプリも多い

一部PowerPC搭載Mac用のアプリケーションが利用できなくなる問題が悩ましい。
とうとうロゼッタ機能が終了したことで、完全に切られてしまった。

ボクのケースではWebサイトを構築運用しているオーサリングソフトの「GoLive」が使えなくなってしまったのが痛い。
Webサイトの更新に関してはしばらくは旧いiBookで運用することにしたが、現在の環境に適合させる必要に迫られてきやというわけだ。CMSでの再構築といきたいものだが、果たしてボクの力量でいけるのかな?

また地デジTVが使えなくなってしまった。Macに繋いだTVキャプチャーで視聴環境を作っているが、これが新OSに未対応。
メーカーでは8月末まで待ってくれとのこと。
地デジ対応のために購入して間もないというのに、あまりの準備不足で呆れてしまう。
Apple.incは、デベロッパ向けには数ヶ月も前から新OSベータ版を公開しているのにである。(“TVを視”ながらでのMac作業はお行儀がよろしくないので、この際、止めなさい って?)

しかし、こういう考え方はどうだろうか。
MacのHDDにパーテーションを組み、ここに新旧のOSを併存させ運用するというやり方だ(因みにシステムの新旧バージョンの問題だが、HDDにはインストールされたOS以前の旧いOSに戻す(ダウングレード)ことはできない)

ちょっと運用がめんどうくさいけども仕方ないじゃん(しぞーか弁)(v_v)

さて今日は、新OSの感触をかなりはしょって見てきたが、今後使いこなすうちに隠れた新機能を見付けるかも知れないし、逆に問題の発覚もあるやもしれない(既に複数の不具合をAppleカスタマーコールセンターに報告済み)。
今後数年間世話になるOSなので、どうか親しくお願いします ! って感じですね。

Top画像、デスクトップピクチャー(壁紙)だが、Lion仕様のものに作り替えてみた。
コメント無用と思うが、まだMac OS X “Lion”には親しめず、寝起きの不機嫌さを表現したつもり(爆)

* 参照:〈OSX MacがMacである理由です:Mac OS Lionの解説〉(Apple.incサイト)

《関連すると思われる記事》


❖ 脚注
  1. Apple社が運営するMac関連のソフトウェアの販売サイト。楽曲を販売するiTunes Storeと同じようなシステム []
  2. 正しくは、同じ環境とは言えない。
    LANポートが無く、USBアダプタを介してのもので速度は半減。
    USBからではなく、MacBook Airの基本的考え方であるWi-Fiからでは、さらに数倍の時間を要するだろう []
                   
    
  • さすがに早いですね。
    我がmac mini CPUは何とか合格のようですが
    やはりメモリー増設の必要がありそうです。
    それと、先にSnow Leopardにしないといけませんね。
    結構ハードルは高いかな?、いつになるやら。

    • OSのメジャー アップデートについては、もちろんやるに越したことは無いのですが(単に新機能の寄与に預かるばかりではなく、セキュリティー上からも)、その時期に関しては、それぞれのユーザー次第というところがありますよね。
      記事にもありますように、それまで使っていた3rdパーティー社のアプリが使えなくなってしまうことなど個々の環境の違いも無視できません。
      acanthogobiusさんのご自身の判断に依るのがいちばん。

      メモリー、1GBですと、ダウンロードそのものがはじかれてしまいますのでご注意ください。
      信頼のおけるものでも、2GBで5,000円ほどでしょうか。

You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.