工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

おしゃべりを超えて、街頭へ

7月13日、官邸前での「再稼働反対」抗議活動、主催者側発表は前回並み、15万人規模の集結とのこと。
大飯原発3号機はフル稼働へと進み、18日と言われる4号機の稼働へ向け準備が進んでいる状況下、決して勢いが衰えるどころか、国内では非日常の光景でしか無かった街頭での抗議活動が、今や日常化しちゃっている。

これは人々の怒りの切迫性の強さであろうし、政治への諦観でもあるだろう。
あるいは個人的な希望に拡がりを公共空間に求めるというこのスタイルは、日本において絶えて久しいものであり、もっと言えば、組織動員とは無縁の1個人の思いの集積の結果であるという“画期”は見抜いておかねばならないと思う。

IWJ配信のUstreamで現場中継を見ていたが、はじめての参加。とにかく何が起きているのか見ておきたかった、などと語る人の多いこと。
普段、ひとりでの思いが、ここに来ることで親しい仲間とともに確認することができる

無論「再稼働反対」というシングルイシューゆえの声の統一化であることも一方の事実。
日の丸が振られたりもしており、こうした抗議活動ではかつて無かった光景だろう。

  • この燎原の火のごとくに拡がりつつある人々はこの先どこへいくのか。
  • 政治はこれに何を持って応えていこうとするのか。
  • あるいは何でもありの「再稼働反対」の勢力の今後は。

いくつもの??があるものの、ともかくも原発再稼働は許されず、止める ! ということは当面する最大の課題であることは疑いなく、茶の間の“おしゃべり”段階を踏み越え、街頭へと繰り出すことでしか答えは掴むことはできないだろう。

ボクたち、モノづくりの場で美質を追求し苦闘する者にとり、あるいは社会における生き方のスタイルをインディペンデンスに置く者にとり、さまざまな軛(くびき)を解き放ち、思いを正直に社会へと返していくというのが、与えられた使命(役割)なのかもしれないと考えている。

多くの人々が様々な軛に縛られ、思いの発露の経路を断たれてしまっている状況の中、ボクたちモノづくりに携わる者たちの現実世界への感性は、よりリアリティーを持って受け止められるはず。
あるいはまた、そうした批評性無いところで、良い作品など生まれるはずも無いだろう。

昨晩のTV朝日〈報道ステーション〉ではこの官邸前での「再稼働反対」抗議活動を詳しく伝えていた。この種のTV報道では異例と言って良いかも知れない。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=2JNnhRiezsA[/youtube]

16日(休日の月曜)、代々木公園で「さようなら原発10万人集会」が開催されるが、何とかこれには参加したいと思っている。
官邸前抗議活動とともに、まさに「事件」としての様相を帯びたものとなる気配がある。
「変わる時代」の立会人として、

※ 参照

ついさっき、いわき市在住彫刻家の3.11をめぐる語りをネットで見付けた。
感じ入るものだったのでLinkを置く。(こちら

坂本龍一さん『ぶらり参加でもいい、声を上げ続けよう』:7/14 『東京新聞』朝刊掲載



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  • artisanさん

    諸事情で参加できませんが僕の分まで脱原発の「声」を挙げてきて下さい。
    猛暑が予想されていますのでくれぐれもお気を付けて。

    NO NUKES!!!

    • mu-さん、暖かいエール、感謝です。
      先ほど帰還。
      (会場でご一緒した〈一期一会〉仲間との打ち上げが盛り上がり、遅い帰宅に 苦笑)

      私が参加したブロックは4つの中でも小さなブロックでケヤキ並みの木陰の多いところ。
      過酷な真夏の下での熱気あふれる集会でしたが、体調悪化する人もおらず、
      皆、元気に、大きな声で、原発やめろ!、再稼働撤回!、の声を上げていました。

      様子は各TV局映像付きで報じていると思いますし、また明朝の朝刊をご参照ください。
      戦後史においても画期となる市民運動の盛り上がりです。

      むろん、これからも弛まず、意志を継続して行くことの方が重要ですので、
      mu-さんも参加する機会は巡ってくることでしょう。

      昨年の9.19明治公園が60,000人。今日が170,000人。
      しかしまだまだ足りません。30万人、50万人と盛り上がっていくと思います。
      フランス、独では3.11後、それ以上の人が集まっていますからね。

      街頭に立ち、大きな声で唱和するのは爽快です。

      NO NUKES!!!

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