ベッセイ、オートアジャスト トグルクランプ
とても快適クランプ。
画像は2つのサイズ展開のうち、 STC-HH70 という大きなサイズの方。
この作業は小函、抽斗前板の曲面加工工程。
1,200Rというなだらかな円弧状のものだが、高速面取り盤でやっている。
赤く見えているカッターは100φ × 100mm(スパイラル刃)
高速面取り盤の切削性能は高い。
この場合の切削性能とは、以下のような意味である。
- 切削幅が広い(うちの在庫の刃物では 0〜100mm)
- 切削肌が美しい+逆目に強い(刃物が大きく、周速度が高いなどの理由から)
→ 仕上げ鉋が不用なまでの美しさ - 複製がいとも簡単
しかし切削性能が大きなだけにまた、被加工物の固定は大変重要な課題となってくる。
こうした高速回転のマシンでの事故の多くは、被加工物が適切に刃物に当たらず、作業者のコントロールを失ってしまうことによるのがほとんど。
BESSEY®の新しいクランプであれば、このような場合においても、安心して挑むことができる。
今回の抽斗の幅は2種。60mmと75mm。
一般には幅が変われば、クランプの再設定が必要となるが、
この〈Auto-Adjust Toggle clamp〉では一度の設定で、両方ともに必要な加圧ができてしまう。
作業性が改善され、とても快適である。
以下、簡単に解説しよう。
Top画像のように、先端押さえ部位が大きく傾斜しているのがお判りだと思う。
これは、まずは狭い方(60mm)を基準として加圧調整したもので、広い方(75mm)を加圧させようとすると、自ずから傾斜することになる。
しかし、先端の押さえ部はユニバーサルな動きができるために、加圧力に大きな変化が生じないばかりか、加圧角度が変わることで被加工物が傾いてしまうということも避けられている。
これら2つのサイズへの対応は、クランプ側では何も再調整などせずに済ますことができている。
その上で、さらに加圧力を調整したければ、微調整のための小さなボルトを指で操作させれば良い(先端の調整は無用)。
おっと、ここまでタイプし、気づいた。
同じような記事をさきに上げたばかりだったかなぁ(苦笑)
ま、でも、それだけ、再度とりあげる価値はあるということで、
お許しを。
*参照
カタログ〈Auto-Adjust Toggle clamp〉:3.4MB
■ BESSEY®