工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

一病息災

木工を永く続けられるのも健康体であるということが基礎的な要件になっていることは言うまでもない。
無論加齢とともに体力の減退には抗えないものだが、しかしその減退のスピードは生活環境の整備、生活スタイルの改善、あるいは工房の製作システムの改善などで押さえることもできるだろうと思う。
ボクには1つの既往症があり、この悪化を止めることは健康を維持する上でとても重要なものとなっている。
以前も関連する記事を上げたこともあったように記憶しているので繰り返しになるかも知れない。
気管支喘息を患っている。発症してから7年ほど経過するが、慢性化しているとはいえ、決して悪化することもなく、かといって大きな改善を見ることもなく推移してきているのだが、日々朝夕の薬の投与が欠かせないのでやっかいといえばやっかいだ。
日々の活動の中でどのような障害があるかと言えば、ほとんど自覚する必要が無い程度の軽症であるが、あえて並ばれば
ビールなどの発砲したものは頂きにくい。
電話などでの緊張した会話では言葉が出にくくなることもある。
つまり、ほとんど業務には関係ないところでのものなので、悪化させないように付き合って行けば良いだろうと思っている。


肺機能検査
昨日は定期的な診察の日だった。2月、あるいは3月ごとの診察であるが、聴診器を当てて、「大丈夫ですね」と一言慰めの言葉を与えてくれるだけで、「ハイ、もう良いですよ」と終了してしまう。3時間待って3分の診察、などといわれるが、時間予約でタイムテーブルが組まれているのでせいぜい1時間弱の待ち時間で3分くらいかな。
後は薬の処方箋をもらって、支払いを済ますだけだ。
ただ昨日は1年ごとの精密検査の日であったので、通常より1時間ほど早めに出掛け、肺機能検査、血液検査、レントゲン撮影などと、喘息の症状、および投薬による副作用の検査を行った。
結果は病院内LANでドクター端末に届いているので、患者は現像されたレントゲンフィルムのファイルを預かって、窓口に手渡すだけだ。
その後30分ほどで名前が呼ばれ、ドクターの前に座る。
にこっと笑って「どうでしたか?」と短い会話が交わされるだけ。
病院も今やサービス産業化しているかのようなお愛想笑い。
喫煙者の肺ドクターも忙しくされているので、あまり込み入った話は出来る雰囲気ではないということもあるが、患者としては少しは尋ねたいこともあるし、なかなか改善しない症状に焦りが無いわけではないので(ビールを美味しく頂きたいだけなのだがね)、生活面などでのアドバイスなども欲しいとは思うけれど、グッと堪える。
しかし1年に1回このような検査があるということは、とても良いことと捉えるようにしている。
血液検査は内臓の変調をビビットに伝えてくれるだろうからだ。
言うではないですか。昔は無病息災と言ったけれど、最近では一病息災、とね。
呼吸器疾患の原因は言うまでもなく業務によって避けがたいサンディングなどによる木の微粉末、あるいはサンドペーパーの砥粒などの吸引によるものだ。
人生は長い。
人の生活においての重要な潤いの源、ビールを美味しく頂くためにもマスク着用は嫌わないようにしよう。
なお画像下は参考までに:診察室壁に貼られていた喫煙者の肺の画像。コメントは不要だろう。

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