工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

桜花の魔力

この週末はいずこでも満開の桜の下での宴が華やかに繰り広げられることでしょう。
ということは、百貨店に繰り出す人は少なくなるということ ? 。
この時季になりますと先のエントリーで触れた陶芸家、小川邸での花見がなつかしく思い出されます。
各地から陶芸仲間、ファン、ギャラリー オーナー、工芸家などが様々な料理を持ち寄り、駆けつけたのでした。
ボクはその日の朝はピッツァ生地を練り、いそいそと近くの鮮食店にトッピングを求め参加させてもらい、焼きたてのピッツァを振る舞ったものですが、一呼吸置いて重そうに2人がかりで持ち運ばれてくるのは60cmもあるパエリア鍋でした。
それぞれ数寄者、健啖家でしたので、ボクなどには口にしたことの無いような珍味を持ち寄る人もいて、また何本もの桜がありましたので、各々はそれぞれ好きな場所で舌鼓を打ち、心地よく春の風に揺られたのでした。

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化学物質アレルギー、アトピーっ子への対応

小学4年生の女児を連れてやってきた若い婦人が当ブースに興味を示し、お話しさせていただいたのがタイトルの件でした。
この女児のために机を作りたいとのこと。
条件は化学物質アレルギーなので、全て無垢で、塗料は自然のもの、ボンドもできるだけ使わずに、という厳しいものでした。
実はこの母親自身もアレルギー過敏症とのことで、親子共々に quality of life には苦労されているようです。
そこで提案しましたのが、学習机、という限定的なものではなく、大人になっても使えるスタンダードなサイズに、抽斗、ブックシェルフを付加させたもの。
素材としては合板を用いず、全て無垢材にする。
塗料については・・・

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高級ホテルの旧い設備と百貨店家具販売事情

Blogなどのエントリーもネット接続環境水準によっては不快にもなります。
昨夜のホテルの部屋にはブロードバンドのLANの環境はなく、電話端子からダイアルアップ接続を試みたけども残念ながら0発信が上手くいかないためか接続できません。
やむなく au でのモバイル データ通信でかろうじて接続。しかしメール受信のダウンロードが途中でダウン。15分掛かっても完了しない。仕方なく切断。(翌朝あらためて接続試みると、何と2MBを越える画像データファイル数枚を添付してきた人がいたのでした)。
メール送信者に圧縮しなかったことへの恨み言を言っても仕方ない。
結局このホテルを解約して、隣駅近郊の高速ネットが使えるホテルをあらためて予約して引っ越ししました。
昨夜のホテルは駅から0分、真上に立地しており、部屋は広くて設備も快適だったのですが、残念ですが必須のサービスがなかったので仕方ありません。
フロントに事情をお話ししたところ、「設備が旧くて申し訳ありません。キャンセル料は不問です・・・」と苦笑いで快諾していただいた。
さて百貨店における家具販売はどこも苦戦しているようで撤退も相次いでいるようです。

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刃物研磨に見る職人像

今日は武蔵野地域の百貨店での展示へ向けての搬送、会場セッテイング作業でしたが、昨日とはうってかわっておだやかな晴天に恵まれ、ラッキー 。
会場近隣の小学校では入学式があったらしく、そこかしこに晴れ着に身を包んだ就学児童の親子を見かけた。毎年のことなれどとても微笑ましくこの子達の未来に幸あれと祝福を送りたくもなる。そのほとんどが父親も含めた3人連れであることに気づいたが、あえて会社を休み子供の晴れの席に同席してやりたいという親心なのだろうが、少子化、男女機会均等法、ニューファミリー(旧い言葉ですが)のありふれた姿なのでしょう。
さて、今日は刃物の研磨に見る職人像、という記述です。
ボクが工房を構えたのは郊外の田園地域の一角でしたが、偶然にも隣家が刃物の研磨業を営んでいる職人さんだったのです。

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金具の悩み LAMELLO SIMPLEX


先のエントリーに繋がる金具のこと。
今回はある顧客の要望で、ベンチとスツールを結合させて広く使いたい、との要望をどう叶えるのかの解決方法です。
簡便に、しかもタイトに、という条件でいろいろ考えたあげく、編み出した手法がこれ。
以前、ちら、とご紹介しました。LAMELLOの機能部品(HAFELEではコネクターと称し、LAMELLOではSIMPLEXと称するようです)を使ったものです。
これは15年ほど昔にこの「LAMELLO TOP10」を購入した時に1個サンプルとして付属してきたものですが、頭の隅っこに置いてはあったものの、使う機会がないまま経過。
この度晴れてそのチャンスが訪れたということで、その意味においてはありがたいお客ではありました。

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鉋くずと職人の技量

鉋くず
写真は作業台の前の鉋クズです。汚くてスミマセン。
木工所の手作業場では親方はじめ弟子達がアテ台(作業台のこと)を並べて仕事をしています。
そこへ訪ねてきた人がそれぞれの仕事ぶりをしばらくながめてから、アテ台の周りに山のような鉋屑を多く出している職人を指して、親方に一言。「あの職人は1番良く仕事をしてるね・・・」と。
親方は困ったような顔でつぶやく「あいつは鈍くさいやっちゃ」
「?、はぁ。」
「いやね、仕事が上手くて速い奴はあんなに鉋くずは出しゃしないものよ。余分な仕事をしてるだけさ」

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東京の桜

Table
今日は納品搬送で上京。都心の桜はちらほら、1分咲きといったところでした。今週末の花見は少し早いでしょう。来週末あたりが見頃でしょうか。
2個所への納品でしたが、いずれもマンションでのお住まい。
こういったところで困るのは大きなテーブルなどの搬入アプローチ。
やはり予想していた通りに難儀な搬入作業でした。
持っていった台車もあまり役立たず。結局手作業での搬入になりましたが、無事傷つけることなく納品できたので安堵したのでしたが、教訓その1,受注するときは、お住まいへのアプローチを詳細にわたり聞いておく、ということですね。

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ウォールナット テーブル 制作 その6

テーブル
昨日ウォールナット テーブルが完成しました。さっそく大阪へ配送手続きを済ませる。
ある運送会社のミニ引っ越し便というタイプです。ドライバー+1名 ですので、届け先の指定する部屋まで設置してもらえます。
通常であれば極力自車便で配送するのですが、展示会が直後に控えていますので、客の許しを請い、業者に託しました。
その代わり天板などは厚めの合板でしっかりと覆うなど、がちがちに梱包しました。
この天板は脚部 幕板とはコマ(金具)にて緊結させています。
幕板に抽斗を設けるという仕様でしたので、このような手法を取りました。

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小川幸彦 陶芸の世界 (追補)

磯ざきせいろ
急に東京都内への納品が決まったり、大阪への搬送があったりと、梱包作業で追われた1日でした。
来週には相模大野の百貨店での展示が控えているというのに、準備も滞っています。
にもかかわらず、2月に1度の頻度の病院通いは欠かせません。
いえね。少し喘息を患っていまして呼吸器科に通ってるのですが、担当のドクターがめずらしくもマスクをしていた。聞いてみるとやはり花粉症とか。呼吸器科の先生も花粉症になるんですか、と口から出そうだったけど止めときました。
帰路がお昼近くになったので、近くの蕎麦屋に立ち寄ることにしました。
島田市内の「磯ざき」というお店(参照
客をお連れしたり、近くを通りかかった時に立ち寄る蕎麦屋で開店当時から懇意にさせて頂いています。

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陶芸家 小川幸彦 回顧展

陶芸家 小川幸彦さん(1998没)の七回忌の機会に回顧展が地元島田市で開催されることになりました。
会場は「島田市博物館」、8月6日〜9月25日の会期です。

多くの方にご覧いただけるようご案内します。

小川幸彦 陶芸の世界
 〜須恵器から志戸炉焼きまで〜
・会期:8/6(土)〜9/25(日)
・会場:島田市博物館 (問い合わせ:0547 371000
【博物館講座】
・開催日:8/28(日)
・内容:小川幸彦の作陶について
・講師:阿部和唐(陶芸家)、鈴木正彦(陶芸家)

今日は少しこの小川さんとの交流を話してみましょう

1989年頃だったか、静岡市内の良く知られた飲食店の新規店舗内装を請け負い、カウンター、テーブル、椅子などを制作させていただいたのでしたが、小川さんとはこのオープニングパーティーでご紹介を受けてからの交流でした。

最初の印象はむき身の日本刀が振り上げられているかのような人で、あまり良い印象ではなかったというのが本音です。

ボクの手がけた家具へのいくつかの評価を皆の前で披露されたのでしたが、このことがあまり良い印象ではなかったことに繋がったのかもしれません。
決して酷評というものではなく、造形的な領域での批評であったのですが、それは見事に正鵠を射るもので、「この男は一体何者なのだ。陶芸家のくせに木工のことがいやに詳しい…」たじたじとさせられるものでした。

小川幸彦3
炉器凡字文瓶子

小川幸彦2
炉器線文偏壷

小川幸彦1
志戸炉釉大鉢

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