工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

小型のインパクトドライバー TD020DSW

TD020DSW
プロの現場では様々な作業に様々な工具が必要となる。
ドライバーというものも金具の取り付けには必須の工具。
ボクがこの世界に入った頃は、まだ電動のドライバードリルというもの一般的ではなかった。
ヤンキーと称される半自動の手押しのドライバーが活躍する時代だった。
これが数年も経たないうちに充電電動ドライバードリルが入ってきて、さらにその数年後には充電インパクトドライバードリルというものが普及に拍車が掛かるというめまぐるしい変貌ぶりだった。
これには言うまでもなく電池のセルの品質が著しく改善されてきたという要因が大きいと考えられるが、現在ではリチウムイオン二次電池というセルが高電圧、高容量、管理がしやすい、などの特徴をもつために急速に普及しつつあるようだ。(ケイタイ、ノート型コンピューターなどへの搭載はよく知られたところ)
それまではニカド電池、ニッケル水素電池などが用いられてきたが、充電タイプ電動工具の世界でも主流はこのリチウムイオン二次電池が占めるようになってきている。
EZT640さて、うちでも数種類の充電電動ドライバードリルを使っているが、先頃その中の小型のインパクトドライバーが故障してしまった。
松下電工の「マイハンド 4.8V EZT640」という機種。
これは写真のような小型のものであるが、家具制作では比較的小さな扉を釣り込むという作業が欠かせないが、こうした時にはこの小型のインパクトドライバーというものが良い働きをしてくれる。
扉を片手で支え、もう一方の手で丁番を所定の位置に止めるべく木ねじを慎重にねじ込まなければならないので、軽くて、かつ小さな木ねじの頭の切れ込みをなめることなく、確実にねじ込む必要がある。
したがってこうした作業を支援してくれる小型のインパクトドライバーは必需品ということになる。
この「EZT640」はこうした要求に応えてくれこれまでよく働いてくれた。
しかし突然壊れてしまった。SWが入らなくなってしまった。
電機は少し判るので、内部にアクセスしたが、どうもこのSWそのものが劣化故障しているようで手に負えなかった。
メーカーへと修理へ出したのだが、結果、その見積額を聞いて修理を断念することになった。確か1万円を切るほどの価格で入手したものであったが、6,500円掛かるとのこと。
結局修理はあきらめた。注1
新たに求めたのがマキタの「ペンインパクトドライバ」というもの。
店舗で実機を手に取り試してみたところ、

  • パワーはこれまでのものと、ほぼ同じ。注2
  • 使い勝手はむしろこれまでのものよりやや使いづらい。
  • バッテリーはリチームイオンなので、信頼は高い。
  • 価格はやや高い。

といったところで、かなり悩んだが結局マキタにしてしまった(少し後悔しているかな)。
ポイントはやはり使い勝手である。同じピストル型であるが、マキタはモーター内蔵部筒胴が長すぎ、SWもコントロールしにくい。(人間工学的に洗練されていない)
あえてマキタ決断のインセンティヴを挙げればやはりバッテリーだろうか。
稼働率など非常に少ないものだし、その意味ではバッテリーなどさほどのもんだいではないはずで、使い勝手の方を選択の基準にすべきだったかも。
いまさら後悔しても仕方がない。使い勝手も“慣れ”で補おう。
もう1つ。
この機種は立派なアルミケースも付いてくるのだが、屋内作業をもっぱらとするボク達には不要だ。かなりのコストが掛かっているだろうから、これは添付させない販売方式、価格帯も考慮されたいところだ。
筺なんてダンボールで十分。
■ 注1
この決断は今もって良かったかどうか判断できないでいる。
可能な限り修理しつつとことん使うというのが望ましいと考えたいが、既に購入してから7年経過するし、遅くない時期にまた別の箇所の不具合が出てもおかしくないものであもあったので更新することにしたのだが、こうした思考パターンそのものにも自己嫌悪する。
■ 注2
・最大締付けトルク TD020DSW:20N・m
・最大締付けトルク EZT640:19.6N・m
Top画像の右はマキタのインパクトドライバーTD131DRFX
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Hello! Mac OS X「Leopard」from WWDC

Appleサイト
今、何をしているかと言えばApple社のWWDC 2007(「Apple Worldwide Developers Conference 2007)でのS・Jobs(Apple社CEO)氏の基調講演の配信(Quick Time ビデオオンデマンド)を見ているところ。
日本時間今朝2時からサンフランシスコで開催されたデベロッパー向けのイベントの最初のセッション。
熱烈Macファンは夜更かしして基調講演に立ち会うのだろうけど、ボクにはそれほどの気概は無い。
90分もの講演のそのほとんどは新しい Mac OS X「Leopard」の新機能に関するものになっているようだ。
確かに新しいFinder機能はすばらしいものがある。ローカルコンピューターに保存された様々な形式のファイルを件のiTunesのジャケットスクロール(パラパラ漫画のような)と同様のインターフェースで一覧、検索、選択できるという優れものになっている。つまりいちいちそのファイルのアプリを起ち上げなくとも、簡単に目的のファイルを探し出せるというものだ。(Quick Lookって言うんだって)
もうデスクトップにアイコンを置くこともなくなりさっぱりと片付いてしまう、という訳だね。
あるいは誤って失ってしまったファイルを修復する「Time Machine」、アプリケーションのグループごとに瞬時に切り替える「Space」、などなかなか盛りだくさんな機能が満載だね。(Mac OS X「Leopard」デモムービー
ボクが楽しみにしているのは「Boot Camp」の方だ。これはMac上でWin OSをネイティブに動作させるというソフトのことだが、既にリリース済みではあるものの、新OS X「Leopard」ではデフォルトで搭載されるからだ。
これまではWebサイト構築、Blog更新などでは、家人の使っているWin(何とWin98だ)のIEでレイアウトの確認などをしてきたのだが、これがMac上で可能になるのはとてもありがたい。
さて、個人的に期待していたMacのハードウェアの発表はなかった。
Apple社開発のの噂サイトでは「マルチタッチスクリーン式超軽量 iMac」,全く新しい「サブノートブック」などの発表か !!などと喧しかったが、何〜もなかったね。(/_;)
愛機 iBookが壊れて以降、待ちに待ったイベントであったわけだが、いかにも残念 !!
他にはこの29日に発売される(米国内だけだよ)iPhoneについても改めて詳しい解説が為されたようだ。(iPhoneのTV CM
サプライズと言えば、ブラウザSafariのWindows版が開発され、パブリックベータ版ながら即日無償ダウンロード可となったことだろう。(Safari 3 Mac & PC)
Winと言えば IE(Internet Exproler)だが、これがめちゃくちゃHTML、CSS解釈におけるひどいバグが多く、W3Cに全く準拠しないひどい代物で、Web開発者泣かせであるのだが、Apple純正の快適なブラウザSafariにWin版ができたのは朗報と言って良いだろう(対応OSはWindows XPおよびVista)。
因みに表示スピードはIEの2倍というベンチマークが測定されている。(OperaよりもFireFoxよりもSafariが一番早いということはMacユーザーしか知らないことなのだろうな)
無論、タブ機能もあれば、RSSの内蔵もばっちり。ぜひダウンロードして確認してもらいたい。ただ現在はベータ版であり、日本語対応はしていないようだ。正式版は10月にリリース予定とのこと。(こちらから、無償)
* 追記07/06/14
Apple Inc.が、「Safari 3.0.1 for Windows Public Beta」を配布しています。
なおWindows版Safariパブリックベータのダウンロード件数、最初の48時間で100万件を超えたそうです。人気ですね。
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G8「温室効果ガス排出量半減」合意は果たして‥‥

ドイツ、ハイリゲンダムでのG8主要国首脳会議は8日、独メルケル首相による議長総括が発表され閉幕した。
様々な国際的政治、経済問題が議題に上がったが、ここではその中でも最大なテーマでもあり、大きな話題にもなった地球温暖化問題について卑近なところで考えてみたい。
基本的枠組みとしては「2050年までの温室効果ガス排出量半減を目指すことで合意」というものだが、この指標の達成がいかに困難であるかは首脳たち自身どれだけ自覚しているかはともかくも我らが安倍首相自らの提案(『美しい星へのいざない「Invitation to Cool Earth 50」』??)であってみれば、臣下のボクたちにとって無視できるものではないということになる。(参照→ こちら
しかし周知の通り「2008年から2012年までの期間中に、先進国全体の温室効果ガス6種の合計排出量を1990年に比べて少なくとも5%削減する」という目標を達成するために日本に与えられた削減量6%という数値は、ほぼ逆行するような現状(削減どころか+8%の増加)をみるだけでも、如何に達成困難なものであるかは自明であるが、首相から爽やかな顔つきで「美しい星」(夢物語?)「半減 !」と宣言されても首を傾げざるを得ないというのが実感というものだ。
G8における合意とは極めて政治的決着の色彩を色濃くするものであり、環境問題の専門家、科学者の一部には未だこの「地球温暖化」を疑問視する向きもあるようだし、一筋縄ではいかない問題であることは確かなところであるが、しかし明らかに時代は環境問題を射程におかねば何事も進まないところへと入ってきていることだけは間違いないだろうね。
このことは「京都議定書」からの離脱を宣言していたあの最大の温室効果ガス排出国・米国でさえもポスト京都議定書のイニシアティヴを握ろうと躍起になっていることにも象徴される。
あるいはまたそうした国際政治の力学だけに止まらず、EU欧州各国では環境対策というものをこれからの産業政策の基軸へと据えてきていることに見られる(再生可能エネルギーの創出などの)ある種の本気での“覚悟”というものを見れば日本がG8でのリーダーシップを取ったからと言って、これに安住することなく、アジアの責任ある環境問題先進国として温室効果ガス排出国の先頭へと名乗り出てきている中国などへ環境技術供与などを進めていくなど積極的に対策を講じていかねばならないことは明らかなところだね。
しかしどうなのだろう、日本国内でそうした気運など果たしてあるのだろうか。
日本最大の、いや今や世界最大の自動車製造メーカーのT社は「美しい星」を提言した政権の最大の良き支援者であるわけだが、しかし国内における販売台数の落ち込みに必至になってどんどん温室効果ガス排出の源、クルマを売ろうと躍起になっているという構図のパラドックスは、一体どのように解きほぐせば良いのだろうか。
まず少し我が身を振り返ってみよう。
燃費12Km/Lほどの乗用車1台、燃費10Km/L(ディーゼル)のトラック1台を保有し、家電製品も普通に使い、Macも起床とともに電源を入れ、就寝までOFFにしない(スリープ状態)。モデムも電源を入れっぱなし(ここ数日、雷が多く、入れたり切ったりだったけど 苦笑)
せいぜいやっていることといったら‥‥、

  • 近くの移動は極力クルマは使わず自転車で
  • 公共交通機関をできるだけ利用する
  • 踏み切りなどでのアイドリングストップ
  • TVは点けっぱなしにしない(できるだけ見ない)
  • 電機製品への依拠を可能な限り減らす
  • ゴミの分別、ゴミの減量
  • 買い物での過剰包装はさせない、レジ袋は不要(マイバック持ち込みは10数年前から)
  • 洗剤は一切使わない(洗濯、清掃、食器洗い、食物、歯磨き、シャンプー、リンス、など全て石鹸系を使う)
  • 無駄な買い物をしない(100円ショップなどでの安物買い → 安易な使い捨てはしない)
  • コンビニを利用しない
  • パック詰めの食品は避ける(魚は1本もの、野菜は泥付きのものを近くで求めるなど)
  • ともかく食品は工場で作られたような加工ものは極力避ける(資本の流通というものからできるだけ遠ざかる)
  • プリント用紙も裏も使うなど過度に消費しない
  • プリンターインクも純正のものは買わずに、他社メーカーの詰め替えインクで対応(全然問題なく使える、カートリッジ使用の削減)

気づいたところをリストしてみたが、しかしこんなことで果たしてどれだけの効果があるのかはまったくと言って自信が無い、それどころか50%削減という指標を前にして、ただ頭を抱え込むしかない。
つまりは今の現代人の生活スタイルそのものを丸ごと替えるところまでメスを入れていかないと無理であることははっきりしているのではないのか。
ボクにはそれだけの覚悟もなければ自信もない。
しかし高度消費社会を突き進んできたボクたちの存在様式そのものが21世紀から先の地球において保証されるものでないことはどうも明らかなようなのだ。
ボクは人間社会の営みというものは、結局次世代にどのように繋げていくのか、ということに尽きるのではと考えているので、やはり問題は深刻であることをあらためて自問するところから始めるしかないだろう。
さらに言えば「美しい星」構想というものが昨今事故を頻発している原発技術のアジア各国への技術供与と、原発廃棄物の地下埋設(処理問題の次世代への先送り)というものであり、二酸化炭素を大気中に放出せず地球深く埋設するという(これもまた地震などでの流出リスクを抱え、次世代への問題先送り)内容に少し立ち入って考えれば、美しい言葉の割りには手放しに同意できるものではないことに気づくのはそう難しいことではない。
自分の仕事の側面からもアプローチしていかねばならないことも自明だけど、今回は言及しなかった。いずれまた。
(ポイントとしては産業革命以来の化石燃料の使い放題に支えられてきた近代文明から、「再生可能エネルギー」への転換ということになるが、木材を主たる素材とする家具制作ということも影響は大きいものがある)
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雷には強いですか

あじさい週末の朝は雷鳴と大雨で開けた。
昨日来のことだが、しばらく先までは不安定な気圧配置となるだろうとの予報。
雷は怖い。ヒトはおへそを隠すだけで事済むが、コンピューターなどの電子機器、通信機器などはこうした瞬間的な異常高圧電流には脆弱極まりない。
APS電源の導入、避雷対策、アース埋設など様々な事も求められるが、個人の環境であれば、とりあえずはLineを切り、電源プラグを抜けばよい。
以前も紹介したが、気象の情報は、放送メディアが報じてくれるものでかなりのところで対応可能だが、リアルタイムでの情報取得というものも、今日のネット接続環境ではいくつもの気象情報サービスから可能となっている。
まずリアルタイムレーダーはこのBlogでも右メニュー項目の中程に「リアルタイムレーダー」名称のバナーがあるので、これから対象サイト(国土交通省・防災情報センター)へと飛ぶので活用していただきたい。10分おきに更新してくれているので、かなり実用性があると見て良いだろう。(「動画」では10分ごと3時間分の18枚が連続表示されるので移動方向の推測もできる)
一方雷情報は、気象庁ではなく、電力会社が情報開示のサービスを行っている。
うちの地域では中部電力が「雷情報」を提供してくれている。こちらも15分おきに更新しているのでリアルタイムと言っても差し支えない適切な情報と言えるだろう。
なおこの中部電力に限らず、それぞれ9電力とも提供していると考えられるので、お住まいの地域で探してもらいたい。
もし、そうした情報提供がないとすれば、積極的に開示を求めたらよいだろう。電力会社は必ず雷情報の取得、分析はしているので、これを一般開放するかどうかの企業判断に関わる問題であるので。
なぜ電力会社がこうした情報を提供しているかと言えば、お客様サービス、というよりも、自社の送電系統、配電系統の保守管理において、この雷情報というのは必須の第1級の情報になっているからだ。
送電線にも配電線にも必ず最上部にはアース線というものが張られていて、避雷させるシステムになっているのだが、変電システムなどに大きな雷が落下したりすると広域での停電など大きな被害を受けることも少なくないので、雷情報を的確に取得、分析して送電系統を切り替えたり、運用したりしているのだろうと思われる。
サイトでの情報提供はこのデータを一般に開示しているということだが、ありがたいシステムではあるよね。(まさにこうしたところにネット社会の恩恵というものをあらためて感じさせられる)
意外としかし、ネット接続環境を持っていてもこうしたサイトの存在を知らない人も多いのかも知れない。
これをご覧の方々の多くは既に活用されていると考えられるが、ぜひ周りの人々にもサイトの存在を知らせてやりましょう。
画像下は中部電力提供による雷情報サイト画像
雷情報

静岡の家具産業はいま

今日はFestool社の日本における新たな販売網に関わる話を関係者から伺い、また商品のプレゼンテーションを受けるという貴重な機会が設けられたが、これについてはあらためて後日記事にしたいと思う。
午後は静岡の家具産業の見本市へと出掛けて見た。
「静岡家具メッセ」(静岡県家具工業組合主催)という展示会だ。
年間、秋にも同組合による展示会が開かれるが、この初夏のメッセの方が各メーカーとも力を入れた新作を出してくるので、観覧することも多い。
今年も受付でもらったリストには80社近いメーカー、木工所がエントリーされていたが、大きな会場なのでかなりの部分をパーテーションでクローズにしての開催だ。
このように最近はご多分に漏れずあまり元気が無いというのが偽らざる状況ではあるが、しかし産地で仕事をさせてもらっている様々な恩恵を考えるならば、その主体であるメーカーのがんばりに敬意を表する意味でも見ておくのが礼儀というところ。
こうした大きな展示会では残念ながらこの会場だけ見てもそのメーカーの意気込みというものを把握することはできない。やはりそれぞれのメーカーの個別のショールームへ脚を伸ばさねば判らない。
でも1つの会場で一覧展示されることでそれなりのイメージは掴めるというもの。
また普段はなかなか交流が出来ない各メーカーのデザイナー、製作者、あるいは経営者(社長)などと会うことで、市場の動向、材木市況などの情報を得るということにもなる。
今回も出品、展示している各ブースの一部ではあるが足を止めて立ち話しつつ、交流するということになったが、職人さんの誰それが怪我をしたとか、若い誰某の腕が上がったとか、結婚したとか、そんな話も交えて交流させていただいたが、何とこの会場で40年ぶりに高校の同級生がデザイナーとして目の前に立ち現れたのにはビックリ。
地域では大手の家具会社に所属するデザイナーをしているらしい。いずれまたじっくりと話を聞くことになるだろう。
各ブースの多くのところで多くの方々から声を掛けられ、挨拶をされたが、これは何故か過大に名前だけが一人歩きして知れ渡ってしまっていることを示すものだ。
ネットでの影響もあるのだろう。ひそかに歩いていてもネットで晒されていることからできあがるある種の仮想空間でのイメージが広がってしまっている。
気をつけねばイケナイ。ネット空間で捉えられる情報など、その真偽においても、肌感覚からの実像の世界からしても、どこまで信頼に足るものなのかは判ったものではない。
確かにボクのようにネットで作品世界を晒し、自分という人間性を晒していることで受益するものというものは少なくないものがある。
先日あるところで大勢が集まる会議があったが、こちらは知らなくても、相手のほとんどは知っているというおかしな現象に戸惑うことがあった。それらの方々から親しく話しかけてくれ、何故か普段は縁のない女性達もにこやかに近寄ってくるというオマケ付きだった。
しかし一方で恐らくは自覚できないところで失っているものもあるのかもしれない。
WebでもBlogでも文章が下手くそで、文体もへったくれもない、つまらない話ばっかりだし、視点が定まらないし etc.etc‥‥.
これは明らかに寡黙でそこそこの作品を作っているだけで絵になる職人、木工家に較べれば相当損をしていると思う。作品の品質を損ねるものだ。
職人はただだまって、静かにタバコでもふかし、人のBlogをフン、と言って一瞥しているのが良い。
話がまたまたおかしな具合になってしまったが、やはり会場で今年も目に付いたのは氷見さんのデザインのものだったかな。
会場でも見掛けたので話しをさせていただくつもりであったが、接客中であったため叶わなかった。またお会いしましょう。
そしてスウェーデンの家具業界の話、あるいは日本の家具産業の未来でもお話ししましょう。

ワインと紫陽花

ワインと紫陽花
ご訪問客からいただいたワインを咲き始めた庭のアジサイの前に置いて撮影を試みる。
ワインの銘柄は鶏の絵がラベルになっているというユニークなもの。
《VIN DE PAYS D’OC》という銘柄だが、調べると南フランス地方の高級品種のようだ。
赤、白それぞれ頂いたが、さっそくまずは白から抜いた。
ちょっと冷やしすぎだったが、なかなか爽やかな香りと辛口でボクの好みに合うではないか。
ところで頂いたときの紙袋は「磯自慢」という県内でも有数の日本酒醸造所の銘柄のものだった。よくいうところの幻の銘酒だね。ボクはこの蔵の近くだから、時折手にすることがあるが、県外では入手も難しいようだ。
大蔵省の日本酒品評会でも毎年のように入賞、金賞など取っている酒だ。 
こうした酒を普段飲んでいらっしゃる方からのものなので、良いワインであるに相違ない。‥‥ボクはワインの銘柄もよく知らないから、ゴメンナサイ。でも味覚は自信あるから許していただこう。
この撮影、CANON EOS kiss DNというカメラでのものだが、購入後これまで一度もCCDへのゴミ付着をクリーニングしていなかった。先頃、とても無視できないほどの大きなゴミが付着したようで、エアブロアなどで除去を試みるも改善せず、メーカーへと旅に出たのだった。
これがうれしいね。無料のサービスだった。運送経費のみ(1500円)負担させられただけだった。
撮影の台は3本脚のちょっとした飾り棚。
天板はクラロウォールナットのナチュラルエッジ部分。脚はメイプル。
アジサイ(萼アジサイ)は咲き始めたばかりだが、今年は少し遅いようだ。この辺りの梅雨入りも近いのだろうが、木工家にとっては忌むべき季節到来ということになるが、あまりくさらず美味しいワインでも頂きながら快適にいきたいものだ。

ハイリゲンダムG8・京都議定書・違法伐採

6日からドイツ、ハイリゲンダムでG8主要国首脳会議が開催される。(公式サイト
既に多くのメディアが報じているように、G8・Heiligendamm2007の最大のテーマが「地球温暖化問題」だ。温室効果ガスの増大の一途にどう歯止めを掛けるのかが議論されるが、各国の利害関係、それぞれの政権基盤などにも影響され、どこまで踏み込んだメッセージが出されるかは不明ながらも、これまで京都議定書からの離脱を宣言していた温室効果ガス排出最大のブッシュ米国が、「京都議定書の枠組みが必要だ。『京都』後の世界に対応する一つの方法を提案した」(サンケイ)と、ゴア元副大統領もびっくりの環境保護政策へとシフトチェンジしてきているので、議長国ドイツのメルケル首相のリーダーシップにもよるが、恐らくは何らかの実効性を伴うメッセージが出されることは必至だろうと思う。
来年は洞爺湖サミットが控えている。
日本の前のめりになった環境保護政策へのより強い指導性の発揮も必至か?
ネオリベの信奉者ブッシュまでもが環境保護政策を唱えざるを得ないところまで世界は動いてきているということに、あらためて自然有機素材を主材とするボクの仕事においても無関係な顔つきも出来ないなと一人ごちる。
先週のニュースでは北洋からのカニ漁獲の日本向け輸出は大幅な削減も必至、というのがあった。この冬からはもう半端な価格ではカニは食卓には上がらないだろう。
カニだけではないゾ。楢、樺、タモ、などの北洋材も同様と知るべき。
既に昨年末にはプーチンは北洋材の違法伐採はやらせない、と大きく自然保護へと政策転換を図ってきている。
中国などとっくに(4000人以上の死者を出した史上空前の長江大洪水災害以降)自国の森林からは伐採させずに大規模な植林を進める一方、もっぱら海外から材木をめちゃくちゃな規模で買い付けている(それらの国では一層違法伐採が増加しているのだが)
「持続可能な森林管理」へと地球規模で大きく政策転換が図られつつあるという時代の精神に鑑み、俺たちゃどうすりゃいいのさ、と右往左往しているばかりではいけないんだがね。
はてさて。
*北洋材の違法伐採問題はなかなか困難な問題
その多くは中国へと流れていく。日本一国がフェアトレードしても解決が付く問題ではない。
中国は違法であろうが何であろうが材木の需要は急速に伸張しているのでマフィアから買い付けすることもへとも思わない
極東シベリアの少数民族の貧困問題というものも底流にあり、違法伐採問題は社会的に組み込まれてしまっている構造的問題という視点が必要。
ハイリゲンダムG8においては欧米首脳とプーチンの対立は必至(高圧的な資源外交や国内反体制派の弾圧強化への風当たり)の情勢
*参照
■ ドイツG8サミット ハイリゲンダムで来月6日開幕 温暖化対策 どう結束(東京新聞電子版

「手作り家具」って?

うちでは家具制作をしている。
その手法は木工技法においては世界に冠たる日本の伝統的木工技法に依っている。
木工技法はとても構築的でロジカルなものであり、恐らくは近代以前にあってはかなりなハイテク技法体系であったに違いない。
産業革命、近代以降にあっては動力の活用というものが自由になり、機械化していくことになったのは必然だった。
これは加工プロセスの生産性を飛躍的に伸ばすとともに、制作精度の向上に寄与したことも確かなことであったであろう。
しかし一方こうした近代化を受け入れていった過程というものは、もの作りというものの本質のある部分を失っていくこととの引き替えでもあったということは自覚的でなければならない。
モリスのアート&クラフトという提唱もこうした機械文明による陥穽へのアンチテーゼであったのだが、彼の業績であるモダンデザインの生活レヴェルへの社会的普及というものは産業先進国であるイギリスという国であってはじめて為し得たものであり、近代という時代の賜物であったということも見逃せない事実。
そうであればモリスの手作りの復権という志の高い提唱というものも実は逆説的なものであったと言うこともできるのではないだろうか。
モノに限らず、近代以降の我々の世界というものはこうした逆説というものから逃れられない宿命にあるのかも知れない。
近代というものに規定されながらもこの時代に誠実に生きていこうとするならば、こうした逆説という問題にはやはり自覚的でなければなるまい。
モリスらのアート&クラフト運動から130年ほど経過した今、その間に大衆消費社会を迎え、生活レヴェルでの家具の世界を見ても我々のウサギ小屋にはあふれんばかりの調度品に囲まれているという状態だ。
一方モリスの懸念した機械文明がもたらす非人間的な生産現場というものも極限の状態にまで来ていると言って良いかも知れない(ワーキングプアと言われる労働者の忌むべき実態を見よ)。
製作される家具も金太郎飴のようなものばかり、素材も美しい木目で飾られていたとしても実は工業製品に置き換えられたものであり、ついにはヒトの生存をも脅かす化学物質による汚染の原因物質と成り果てるという始末だ。
さて我々の作る工房家具とはこうした近代という時代がもたらした弊害から脱し、本来の健康な姿としての木工品というものを取り戻そうとする作業と言えるかも知れない。
しかし近代という果実をもぎ取り口にしてしまった現在、近代以前の生産形態へと立ち戻ると言うことは困難。いやむしろそれは社会的にほとんど許されるものではないだろう。
近代という果実を味わいつつ、そこからもたされる弊害というものを自覚することで、現代という時代ならではの品質を世に問うことも出来るのではないかと考えていきたい。
つまり近代化された生産形態の環境を受け入れ、これを自覚的に使いこなすことで、より生産性をあげ、精度を高め、総じて高品質な木工家具を作ることは可能となるのだから。

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デスクトップの救世主、Mighty Mouseがやってきた

記述の前にお詫び ? をしておかねばならない。
このBlog右メニュー下にあるApple社のアフェリエイトの中に〈Apple Mighty Mouse〉というのが掲載されている。実はその本人がこれまでマウスはApple純正の1ボタンのものを使い続けていてMighty Mouseは購入していなかった。
このMighty Mouseが販売開始される直前に1ボタンのワイヤレスタイプを購入し、使用していたという経緯があり、これまで食指が伸びなかったという次第。
最近モバイル環境で使用していた iBook が絶不調に陥り、これを店舗保証の上限額で処分したのだが、ノートブックの次期更新まで待てなくて、この保証額(約50,000円)の約1割を食いつぶしてMighty Mouseの購入に充てた、という次第。
もちろんその機能、操作性への期待は大きいものがあったのだったが、これがすこぶる付きな快適操作で一人悦に入っている。
Mighty Mouse
本体は画像の通り。一見してボタンなどは見あたらず、前部中央に小さなボールが見えるだけ。しかしこのシェル内部にはMacならではの独自の機能が満載されているのだ。
何から説明しようか(いろいろありすぎて‥‥)。
まずスクロールだが、Winなどで一般に良く使われているマウス同様、上下のスクロールはもちろんだが、これは360度、任意の方向でスクロールできる機能を持つ。直径わずか7mmほどの球形のボタンを指1本のタッチで如何様にも回転し、その角度、回転速度によりカーソルが随意に操作できるのだ。
Webサイトのブラウジング、画像のレタッチ作業など様々なスクロール作業がとても快適に操作できる。
次がクリックボタンであるが、冒頭触れたように、このマウスは一見してそのような部位が見あたらない。確かにMacのマウスは10年ほど以前から、こうしたデザイン、構造であった。上部シェル全体がスイッチとなっていてこれを軽く押すことでクリックできるように進化していたのだが、今度は操作部分の内部にタッチセンサーが埋め込まれ、指のクリック位置を感知し、制御させるという構造に進化した。つまり外観からは左右のスイッチというのが判然としないが、実は指の位置を内部センサーが感じ取り、これで左右の位置判断をしている。
さらに、両サイドの切れ込み部分も感圧センサーになっていて、これを押さえることで制御信号が出されるようになっている。
さらにさらに、スクロールボタンそのものを押さえるという操作も独自の制御信号を発することになる。
これらの4つの感圧センサーはそれぞれユーザーの作業環境によって任意にその機能を設定、カスタマライズさせることが可能になっている。
これまでもボクはショートカットキーを多用する方であったので1ボタンでもさほどの不便さは感じなかったが、このMighty Mouseの高機能性に触れた今、さすがにもはや昔には戻れないだろうな。
このMighty Mouse、ネットでの評価を見ると、スクロールボタン(スクロールホイル)の動きが汚れなどで鈍くなることがあるようだ。指で触り、常に回転させられる運命にあるので、過酷な環境におかれていることは確かだ。
ボクのような汚れ仕事を常としている身からすれば、要注意だね。 Macの前に座るときはちゃんと手を洗おう。(^^ゞ
さてところで、これはワイヤードのタイプの方だ。Bluetooth対応のワイヤレスのものもある。
冒頭述べたように、以前、普通の1ボタンのAppleマウスでワイヤレスを購入し使っていたのだが、確かにワイヤレスという環境はすばらしいものがあったのだが、残念ながら継続して使うことにはならなかった。理由はスリープなどの電源ON、OFFへの対応が芳しくなかったから。これは無線でのやりとりという環境であれば致し方ないところ。
ワイヤレスを購入したいと考える人は、その辺りのことをよく考えてからにした方がよいだろう。(Apple Storeで確認してね)
最後にデザイン。Apple社のデザイン志向というものが見事にシンボライズされていると言って良いだろうね。MS純正のもの、各PCメーカーのもの、あるいは3rdパーティー社のもの、様々なマウスが市場にはあふれていると思うが、これだけシンプルで美しく、多機能性のものがあるとするならばお目に掛かりたいものだ。
デザインとは単に美しい、という要素だけではない、工業製品としての機能性、合目的性、操作性、全てにおいて高品質なものであって、はじめて優れたデザインであるということをあらためて教えてくれた。
後は06/11〜サンフランシスコWWDCでスティーブ・ジョブズ氏の口から何が発せられるかがMacユーザーの当面する関心事だ。
Apple Mighty Mouse
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黄砂漂う東アジア

当地は今朝から西の空が煙っていた。
春霞なのだろうか、と思っては見たが、午後出掛けたときは明らかに異様な大気であることを知らされた。黄砂だ。
あわててカーステレオに繋げている iPod からアルバム「回帰熱」を選択。

黄砂に吹かれて

帰宅してニュースを見れば、日本列島全域を覆い尽くしすほどまでに降り注いでいるらしい。
当地ではクルマでの走行に支障をきたすほどではなく目視出来る範囲なので、みゆきの唄で紛らわし、大陸からの風の便りか‥とばかりにタクラマカン砂漠の砂塵を想像するぐらいですますことができるが、九州、四国では視界を遮られ大変なようだ。
ボクがこの黄砂を強く意識したのは20年ほど昔のこと。
当時は松本で木工修行していたのだったが、静岡から国道20号線を松本方向へ向け走行していた時のこと。
この時はまだ中央高速が「諏訪南」までしか完成していなくて、塩尻峠はつづら折りの旧国道をえっちらおっちらと登坂していかねばならなかった。
その塩尻峠を越えると、松本平が眺望できるのだが、その平野全域に大きな笠を被せたように雲のようなものが漂っていたのだ。これが黄砂であることは直感できなかったが、数時間後にはフロント硝子に付着している細かな砂粒で確信することになったのだった。
黄砂という季節的な自然現象と地球温暖化という今日的現象に相関関係があるのかは知らない(恐らく関係ないだろうね)。歴史的には古来からある現象のようであるし、その被害も決して大きなものではないかもしれない。
しかし同じく大陸から押し寄せる大気汚染の方は日本列島西域に様々な環境汚染をもたらしつつあるようで、近未来には甚大な被害をもたらすだろうとの観測もある。
これは明らかに中国大陸における企業経済活動によるところの大気汚染であり、社会的、人為的な要因と言えるだろう。
これはもはやみゆきの恋の唄の素材にはなり得ない対象だ。
*参考
気象庁・黄砂情報
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