工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ドジッた(“かんざし”も様々で)

かんざし1

キャビネット制作依頼に、FAX台をオプションで付加することになり作っていたのだが、額縁の留の接合、かんざしでドジった。
ルーティンワーク的姿勢であったための帰結。オヨヨ
反省、反省 !!

課金しないサービスオプションということもあり、シンプルな額縁に地板を落とし込んだだけの構造。
それだけであればミスとはならなかったが、見込み側を上下に大きく切り面を入れたことで“破調”をもたらしてしまったという次第。

うちではかんざしのための鋸入れは画像のような手法で行っている。
最も簡便、かつ安定的な切削ができる加工法だろうと思う。

  1. 縦挽き鋸をセットし、然るべき高さまで刃を出す。
  2. 必要とされるかんざしの深さに合わせ、前後方向、上下方向で同一寸法になるように曲金をあててストッパーをセット
  3. 被加工材の枠をフェンスに沿わせ、定盤上をストッパーまで運行させる。


一般に紹介されるテキストでは、90度の枠のジグを作り、鋸の中心の上部にセットし、ここに被加工材を入れるという方法がほとんど。

もちろんそれでも構わないが、ジグ不要、かつ被加工材の運行がより安定的という意味では、うちの手法の方がちょっとラクチン。
なぜにこれが推奨されないのかは不明だが、読者にご判断を委ねよう。

ただ注意せねばならないのは、鋸の高さ設定。
前後方向と、高さ方向が一致するポイントを見出さねばならない。

丸鋸の径、およびスリットの深さに規定されるので、その度ごとに調整されねばならないが、さほど難しいというものでもないので、もっぱらこの方法を取っている。

さて、今回はかんざし加工を終えてから大きな切り面を取ってしまったので、スリット内部が円弧状になっていることが徒になり、かんざしが届かない部分が外部に晒されて、ビミョウに隙間が空いてしまったというわけだ。
これは一般に良く紹介されるジグの手法でも同じ結果となる。

したがってこの場合はめんどうでもジグにセットして、鋸に静止させ切削させるのではなく、深さが一定になるように運行させねばダメというわけだ。
もちろん、切り面加工の後にかんざし加工をすれば問題なかったわけなのだが。

しかしちょっとこの方法では別のやりにくさが出てくる。
キャリア四半世紀におよぶ職人がこのざまでは情けない。オヨヨ。

かんざし2


閑話休題
甲子園の夏、3回戦の仙台育英 対 興南(沖縄)を視た。
ナイトゲームになったことで、夕食時に視ることができた。
結果は 仙台育英1 ─ 4 興南

新聞から興南の島袋洋奨君のの好投手ぶりは知っていたが、初めてTV観戦して、そのすばらしさにしびれた。相手投手の木村もすばらしかったが、チームは好機を生かせなかったね。

春夏連覇に向けて期待が持てる勢いだね。ちばりや〜 !!

ボクはこの朝日新聞社主催による真夏の高校野球というイベントには諸手を挙げて支持するという立場にはない。言うまでもなく、あまりにも過酷なシステムだからね。

今日のこの試合はナイトゲームになったが、真夏にどうしてもやらねばならないのであればせめて夕刻くらいから始まるような改編はできないものなのだろうかね。
いかに伝統とはいえ、悪弊であれば正せば良い。

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