工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

米国仕様(size)の疎ましさ

普段ほとんどスルーしていたが、本日配信された「オフ・コーポレイション」のメルマガに眼がいった。
「角ノミ、ミリサイズ4点セット」という商品が魅力的に訴えかけてきたからだね。
うちでは角ノミはこれまでインチサイズのものが主体だった。
6.4mm、9.5mm、11mm、 など。
あえてミリ単位のものを取りそろえる必要性があるわけではないのだが、とある事情からミリサイズのものを購入したいと考えていたので、良いタイミングと閃いたのだ。
さっそく、6mm、8mm、10mm、12mmの4本セット、通常価格10,080円のところ、6,300円の商品をポチッ。
さてところが、直後に不安がよぎった。
閃いたまでは良かったのだが、果たして刃の規格が適合するのか、という懸念だ。
まだカートに入れただけだったので、最終的な発注には至らなかったのだが、目を皿のようにして商品の仕様の表記を確認する。
しかし記載されているのは、刃のサイズ、および有効刃長だけ。
懸念というのはブラケット部(刃を機械本体に固定するところだ)のサイズの問題。
これが合わなければ装着できない。
ボクはこれまで海外メーカーの角ノミの使用経験は無い。どのような仕様であるのか、チンプンカンプン。
記載されていないのでは仕方がない。
この会社に電話を。
この「オフ・コーポレイション」は地元と言うこともあり、起業した頃からオーナーとは懇意にしていたが、最近ではあちらは増益に次ぐ増益で(?)、ボクなどは鼻も引っかけられない?
ま、しかしユーザーではあるから問い合わせには応じてもらえるだろう、
結論的には、やはり日本の角ノミ機には対応しないサイズであったようだ。
日本の角ノミ機のブラケットサイズ仕様は3/4″(19.05mm)に対し、これらの角ノミは15.9mmだという。つまり5/8″だね。
以前いただいたカタログをひっくり返して見れば、同社が扱っている角ノミ機には、それらの仕様が記されていた。3/4″に合わせるためのブッシングも付属されているらしい。
そこであらためてブッシングの提供の有無を確認したが、あえなく敗退。
日本の仕様がガラパゴスなのか、アメリカがそうであるのかは知らないが、困ったものではある。
ここはスゴスゴと撤退するしかない。
ボク同様にこうした事情を知らずに発注する人がいると、お互いに気まずいことにもなりかねず、(そんなのはボクだけか?)然るべく、ブラケットサイズの表記をお願いしておいた。
ところで、一般に流通している小林の刃物と較べ、その刃物そのものの品質は如何なものだろうか。
もし良質であれば、何とかブッシングを入手した上で、使ってみたい思いはある。
情報があれば、ぜひ教えて欲しい。
小林のものも、いわゆる工具鋼のレベルであるだろうから、さほどの差異は認められないだろうというのが、ボクの見立てだが、さて‥‥。
サイズ問題、ということだが、実は、今日もう1つ別の問題が発生しちゃった。
その解決には明日までまたねばならず、その後にまた触れてみたい。お恥ずかしい話しではあるのだがね。
*追記
今、あらためて対象商品ページを確認したら、赤く注意書きが追加されていました。(09/07/29)

※KERV,JET角ノミ機専用の角ノミです。

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