“手作り家具”と機械設備(番外編 その2)
板差し(板指し?)の場合のホゾはどのように?
意外とこの辺りのことは、人それぞれかも知れない。
画像は「ライティングビューロー」の帆立、机面部分のホゾと大入れ。
ライティングビューローの場合、この机面の奥行きは浅い。
何故ならばこの後ろに、いわゆる「お宮」と言われる縦横様々に仕切られた棚が納まるので、本体部分の机面は奥行きいっぱいにはしない。
したがって、正面に近い部分は2枚ホゾにし、残りは大入れで納めることが多いが、帆立幅方向中央部に近いところへのホゾの穴開けは角鑿盤では無理。
この問題はDominoによって簡単に解決する。
大入れの溝幅をDominoの刃径にし(この場合8mm)机面の後ろのホゾ部分の穴開けをDominoによって穿つ(画像、白チョーク部分)。
ホゾ穴の端末は当然半円となるので、ホゾもこれに合わせると良いだろうが、そこまでしなかった。
Dominoの振れ幅は最大にしているのがお分かりだろうか(Dominoヘッド部分、緑色の円形ダイヤル)。
Lamelloにしてもそうだが、こうした電動工具の場合、位置決めが少しやっかいだね。かなり神経質に計測しなければならない。
ただLamelloもDominoも正しく操作すれば、切削精度は高いので、神経質にやっただけの結果は得られるだろう。
なお言うまでもないが、このような大入れ部分はルーター(ハンドルーター、ルーターマシーンいずれも)などではやらないこと。
丸鋸昇降盤にカッターを付けて掘る。
その切削精度、切削肌、簡便さ、いずれにおいても昇降盤に取り付けるカッターに優位性がある。

木工舎
2008-2-20(水) 21:52
私も先日、思い切ってDominoを購入しました。まだ使ってはいませんが、こういった使い方もあのですね。本当に、応用次第で色々な使い方が広がりそうなので、これから使っていくのが楽しみなところです。
大入れ部分の溝は丸ノコ昇降盤にカッターで加工されているとのことですが、突き通していないと言うことは、落とし込んで加工していると言うことですか?
artisan
2008-2-20(水) 23:25
木工舎さん、Domino購入おめでとうございます。
飾っておいても確かに綺麗なマシーンですが、バンバン、使ってやってください。
大入れの溝突きはこれが一般的だと思われますが‥‥。
フラッシュ工場などでは、ほとんどすべてこの方法ですね。(メチボソ、とか言ってます)
ホゾが無く、大入れだけの場合では緊結力が無いので、長い木ねじをブシュンブシュン打つというわけですわ
突き通さずに、任意のところから、任意のところまででビシッと決めます。
必要に応じてカッターの外周円形状の残った部位は、ルーターマシーンで落としますね。
既にカッターで取ってあるので、ルーターの位置決めも簡単。
(丸鋸昇降盤をどこまで活用するかで加工精度、加工スピードが決まります)
ユマニテ
2008-2-28(木) 01:13
こんばんは。
うちの社長がDominoに非常に興味を持ったらしく
明日・・といっても今日ですが
テクノトゥールズ社の方がDominoのデモンストレーションに
来るそうです。
artisan
2008-2-28(木) 07:54
ユマニテさん、社長、慧眼の士ですね。(ボクの場合は単なる新しモノ好き)
ぜひ、いろいろと試用してみてみましょう。
本体とともにオプションなども装着し、実践に即した状況でTestしてみてください。Lamelloは普段から使っていらっしゃるでしょうから、すぐ使い慣れると思います。
会社ですと取引の関係上テクノトゥールズ社からの購入ということになるでしょうが、個人でしたら価格面で海外への発注をお奨めしたいですね。
AUDIN
2008-3-3(月) 10:53
こんにちは。
遠い処へのDOMINOによる穴あけはまずまず有効のようですね。
結構、位置決めに神経を使う様ですが
(記事のように大入れ(追い入れ)+ほぞによる接ぎだと特に)
Tスロット付アルミバークランプみたいな物に
位置決めストッパーなどを組み合わせたりして
ある程度は対処出来るかな〜などと考えながら拝見しました。
ドミノチップによるほぞ組み、板継ぎ・矧ぎは勿論のこと
加工工具としてだけ見た場合にも
殆どあらゆる所に一定の角度で精度の高い
(ほぞ)穴が掘れるというのは やはりエポックですね。
あ、溝突きですが(ごくごく低頻度の)ウチの場合は
逆に小さい&短いので昇降盤では怖くて;無理です。
小径のカッターも無いですし。
大体において「畦引き鋸+鑿+サクリ鉋」です(笑)
artisan
2008-3-3(月) 23:09
AUDINさん、コメントありがとうございます。
>Tスロット付アルミバークランプ
そうですね。ボクも頂き物として数本所有していますが、ついつい木でやっちゃいます(プレゼントしてくれた人、ゴメンナサイ)
位置決めは、端末2個所だけタイトにして、後はルーズで良いでしょう(Dominoの設計基準もそのような考え方に対応しています)
>あらゆる所に一定の角度で精度の高い(ほぞ)穴が掘れるというのは やはりエポック。
仰るとおりですね。
>昇降盤では怖くて;無理です
ぜひ克服されるよう進言しておきましょう。