工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

真冬へと

薪ストーブ

ぴしと鳴る 林檎の中の 雪の水 全東北は 雪ぞと思う

馬場あき子

北の各地から木枯らし、初雪の知らせが届くようになり、大変だなぁ、と人ごとのように感じていたが、当地でも昨日を境に一段と冷え込み、木枯らし一番とも思えるような強い風が吹いた。
快晴だが日中もなかなか気温が上昇しない。
明らかにもう晩秋から冬へと季節は移ろっている。
しかしいきなりだからね。
いささかあわてふためきボア付きのGジャンを箪笥から引っ張り出して着込み、工房2Fからホイストを使って薪ストーブを2基降ろし、設置作業に勤しむ。
機械場のものは床にチェッカープレートを敷き、設置。
手作業場の方には煉瓦敷きの木枠を置き、ここに設置。
それぞれ煙突を連結し、スタンバイだ。
この画像のストーブは台湾製の安物だが、既に使用開始して15年ほど経つが、誠に快適である。
ストーブの燃焼は本体の機構もあるが煙突も大事。
うちでは垂直に5m弱立ち上げているので吸い込みはすこぶる良く、良く燃えてくれる。(水平部分は約2m)
我々家具・木工業は雑木(広葉樹)を主たる原材料に使う。
制作過程では木取りからはねた端材が出るので、これを薪として用いるのだが、乾燥状態など薪にするには最良の状態。
使用期間、来春の4月中旬の頃までか。
薪のストックと必要とされる薪の量のバランスはちょうど具合が良い。
あまり仕事をしていなかった年、若干不足したことがあり慌てたが、今年も良く働いたので十二分なストックがある。
しかし静岡という土地柄、せいぜい朝晩の数時間づつの点火だから足りるのであって、他ではこうはいかないだろう。
ちろちろと燃えるストーブの炎を眺めているというのは妙に落ち着き、好きだ。
しかしこの急激な寒波。降雪地での降雪量はもしかして記録的なものになってしまうかもしれないような降り方のようだ。
北国の方々、信州の方々、風邪など引かずに暖かくしてお過ごしいただきたい。

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