工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

実りの秋2題 + α

柘榴
柘榴のあの独特の食感と酸味の中から感ずる甘みというものを味わうという機会は年に1度あるかどうかといったところだが、今年は逃さず食べたい。
と思わされたのは郵便局への所用で自転車で走ったコースにある住宅の庭先からこぼれ落ちそうに実った柘榴の実を撮影したことから。
まだ先っぽが弾けるまで1週間ほど必要だろうか。
栽培ものではなく数少ないからここの家主に請うても無理というものだろう。
柘榴は無骨な外観とこの濃い橙色が独特だし、また中のプチプチした小さな実も色鮮やかで、良く絵画の題材にも使われる素材ではないだろうか。
下は「ムラサキシキブ」。
これは栽培種で、正しくは「コムラサキ」と言うのだそうだ。
「ムラサキシキブ」の方は山野に自生し、実も小さいようだ。
四季おりおりに自然がもたらす、時に華やかに、あるいは渋く輝く花、果実はとても美しく、人間の営みに潤いを与えてくれる。
植物にとっては種の保存、DNAの継承のためのせいいっぱいの自己主張であるわけだが、これらは自然界の様々なものが与えてくれる豊穣さのその大きな部分を占めてくれている。
ムラサキシキブ
センス・オブ・ワンダー今年は『沈黙の春 (新潮文庫)』の著者レイチェル・カーソン生誕100周年にあたり、様々な催しが開かれているようだ。
アル・ゴア氏の『不都合な真実』も説得性のある警告の書だが、遡ること45年も昔に公刊された『沈黙の春』無くしては、この書もノーベル賞受賞も語ることができないのではないだろうか。
彼女の遺作(彼女の友人たちによって出版された)とも言える『センス・オブ・ワンダー』の方はとても小さな本だが「神秘さや不思議さに目を見はる感性」を海岸と森を散策しながら姪の息子に伝える美しいエッセーとなっている。
日本版には美しい写真も添えられ、装丁も行き届いているので、小さな子を持つ若い母親、あるいは中高生などへのプレゼントにも良いだろう。
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