工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

柿の実と“平安”な街の賑わい


画像は説明など必要のない柿の実。竹ざるには様々な品種の柿が並んでいる
どこで撮影したかというと、2月に1度の頻度で世話になっている呼吸器科がある総合病院の受付。
事務員が飾ったのか、患者さんが持ってきてくれたものなのか。
こうして様々な柿が並ぶと、あらためて日本の自然の豊かさというものを感じさせてくれ嬉しくなる。
受診を終え、お昼のチャイムを背中に聞きながら帰路に就かずに街へと車を走らせる。
刃物の研磨屋、金具屋、道具屋、などいくつかの業者を巡る。
金具屋では漆仕上げの襖の抽手のカタログなどを見せてもらうが、価格はまさに時価だという。
値札のない寿司の値段ではないが、高級金物だけではなく、ここ数ヶ月あらゆる金具が高騰しているという。
地域では最も老舗のホテルNが経営するチャイニーズレストランで遅い食事。
めったに来るところではないが、食後Macでの作業があったので、少しゆったりした場所が欲しかったから。
高級レストランとはいえランチタイムなので価格帯も1,000円〜3,000円というところ。
サラダバー、スープなどはセルフ。それらを摘んでいると注文の品が運ばれてくる。味は申し分ないし、ゆっくりと食事を楽しむ。
デザートは10種ほどあるケーキ、プリン、杏仁豆腐などの中から好きなものを2品。珈琲とともに楽しむ。
何でこんなくそリアリズムで書くかと言えば、あらためて考えさせられたその客層について記述したかったから。
Macで作業を始めたのはよいのだが、高級レストランでの客とは思えぬ嬌声まじりのペチャクチャ、ぺちゃくちゃがうるさく集中できない。
ほとんどが中年のおばちゃま達。ざっと確認すれば8割ほどが女性。
チャイニーズレストランということでラウンドテーブルも置かれており、これが彼女らのおしゃべりには都合がよいのだろうか。
おとうさん達はしけたラーメン屋で慌ただしく済ます一方、お母さん達はゆったりとした高級レストランで世間話に花を咲かせる。
ま、おとうさんにはこの話は内緒だが、健康的で、平和な街の姿であることにはほくそ笑んでおくのが良いのだろう。
画像の一番小さな柿は「猿泣かせ」というのだそうだ。
猿も泣きたくなるほどにシブイという意。
生花などにあしらうとおもしろいのかな
断っておくが、何もこの「猿泣かせ」を話が弾むテーブルにデザートとして届けたい、などと考えた訳じゃない。

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