工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

けびき

けびき総合
木工加工では欠かせない「けびき」だが、うちで使用している代表的なものをいくつか画像に納めた。
特段変わったものではないと思うが、簡単にそれぞれにコメントを。
左から…、

  • ほぞけびき
  • 筋けびき、くさび型
  • 鎌けびき
  • 筋けびき、2丁竿
  • 割りけびき、長竿

画像中

    画像下

  1. さおにけびき刃(針といったほうが分かりやすいか)を埋め込んだもの。(画像中
    一般に釘などを打ち込み、先端を鋭利に研ぎ出す。
    通常良く用いるほぞ幅、のみ幅に合わせ位置決めし、打ち込む。
    竿の4方×2(前後)、合計8個のほぞ幅に設定できるものだ。
    至ってシンプルな作りなので、自作が可能。
    (ボクのものは購入したもの (^^ゞ )
  2. これはくさびで固定されたものなので、頻繁に用いる寸法などはこうしたものの方が間違いが無く、精度高く活用できるだろう。
  3. さおの先端が邪魔にならない構造なので、少し特殊なケースに活用。
  4. 最も一般的な筋けびき
  5. 少しめずらしいものかもしれない。
    旧い道具屋の隅っこで死蔵されていたものを購入。(画像下
    「2丁けびき」そのものは決してめずらしくはないが、普通は定規板に差し込まれた2本の竿の両側にけびき刃が付くのだが、これは2本とも片側にきているところがユニーク。
    それぞれ一定の角度を持たせて差し込まれているので、それぞれ単独に筋が引け、一般のようにいちいちひっくり返さずに使えるところがに使い勝手の“すこぶる”良さがある。
  6. 最後は薄板の挽き割りに用いるものだが、もちろん筋けびきとしても使うことが出来るものだ。1尺近い長さがあるので板差しのキャビネットなどの墨付けに用いることがある。

道具もさまざまで楽しいですな。
しかし最近では道具屋でも決まり切ったものしか置かないような傾向もあるようで、道具好きとしては残念だ。
儲からないものは置かない、ということでは一層の先細りが懸念される。
道具屋に行ったら、旧い道具でこの先入手困難と思われるようなものがあれば、懐をまさぐり少し無理してでも買っておこう。

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    定規とな

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