工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ブログエントリー サボへの言い訳

一昨日は顧客への納品などで終日上京しての業務だったので、ブログエントリーはサボってしまった。
日をおかずにエントリー記事を記述することを課しているけど、日々周辺に事件が起きるわけでも無し、どうしてもその日に伝えねばならないことがあるわけでもない。したがって記述を課すことのストレスも少なからずあるのだが、一方エントリーせずに就寝することへの後ろめたさもあるので、Blogというものも罪なものだ。
読者からすれば興味のないもの、熟考されていないゴミ記事、ひとりよがりな極私的記事など読まされたくないだろうから、それなりに知力、識見、情報力などを動員して記述するのだが、一定のレベルを維持しつつエントリーするということはボクにとって決してたやすいものではない。
ブロガーと言われる人たちのBlogを見ていると、ただただ感心するばかりだが、その労力たるやその人の日々の活動内容のかなりの部分を占めているのではと思われるような内容の濃いものが少なからずある。
ボクが日々チェックしているBlogなど10サイトほどしかないが、いずれも高度なメディアリテラシーを有し、視点も確かで、有益なものが多い。
中には海外のメディアを広く深くチェックしつつ自身のリテラシーに照らし、有益と思われる情報を自身のコメントを付与し的確に示してくれる。
また積極的に海外のブロガーとの連携を試みているBlogも少なくない。
いずれも個人のBlogだが、広告があるもの、無いもの、様々ながら、こうした有益なblogをより活発に継続発展させるための社会的サポートも必要なのではないかとさえ思えるような昨今のBlog状況ではある。

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「日本の木画 木象嵌の世界 〜金子コレクションによる〜」

木象嵌作品のコレクションとしては世界的にも最高のものといわれる金子コレクションの展示が「佐野美術館」にて明日18日から開催されます。
■会場:佐野美術館(静岡県三島市中田町1- 43)
■会期:6/18〜7/18 (木曜休館)
木象嵌の技法は正倉院の御物にも見られるように古くから伝えられてきたものです。様々な素材を切り抜き、種々な形象を表現させるもんですが、その素材、手法によって、木画、螺鈿、箱根寄木細工、挽き抜き象嵌などがあります。
近代に入ってからの木内喜八、木内半古、木内省古の3代にわたる木画の復興は木工界へ大きな貢献をしました。
日本の自然環境が生んだ様々な広葉樹は木象嵌に豊富な彩りを与え、こうした木画の復興からその後様々な専門分野に特化することを通して近代木工芸の発展を記したのです。

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「天秤差し」と加工精度

天秤差し1「天秤差し」という仕口は、板と板を直角に接合させる場合に用いられる仕口の中では比較的接合度の高い仕口といえよう。他にも1度接合させると絶対に外すことのできないという仕口もあるが、これはあまり一般的ではない(捻り組み接ぎ、など)。
江戸指物という伝統的木工における考え方によれば、この「天秤差し」というような木口を見せる仕口であったり、あるいはまた仕口そのものを外に出すという手法は決して尊ばれることではない。忌避されるというほどでもないにしても、これ見よがしに技法を見せることを潔しとしないというところがある。
従ってこれに替えて「隠し天秤差し」というものがあるが、加工における難易度は高い、あるいは隠すほどではないということでボクはあまり用いない。
技法を見せる、見せないというところもその作者の美意識に依ればよいだろう。見せることで意匠的インテリジェンスを感じさせるようであれば良いだろうし、逆にいかにもこれ見よがしな技法の露出は効果を減ずるということになる(全体的なプロポーションとのバランスか)。

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Siegfried Schreiber (Wood Ternings)

今日は一人の木工芸家を紹介する。
ドイツ人の轆轤師、Schreiberさん。
ただいま来日中。東京ビックサイトのインテリアライフスタイル見本市に出展(German Craft Ex )。
明日15日は名古屋芸大 デザイン学科での特別講義(平田哲生教授 担当)。
昔の話になるが、1991年、1992年と「ウッドワークサミット in 松本」(阿部蔵之氏 主宰)のスペシャルゲストとして来日した折りにお会いし、いろいろと交流させていただいた。
当時はドイツ国内の職業訓練校の校長をしていたようだが、現在は創作活動で忙しいようで、それでもこのところ毎年のように来日し、展示、交流などを精力的に行っている。
昨年は六本木アクシスでの企画展示のため来日していた。
自身のWebサイトをご覧になればお解りのように、日本の挽物とはかなり造形的に異なる。

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ウォールナット 筺

チーク筺
梅雨入り宣言したというのに翌日からは晴れ上がり、少し湿潤な空気がまとわりつくもののまずは快適な仕事環境で迎えた週明け。
今週は筺作りで楽しもう。
これは展示会用に複数個準備する予定のもの。
以前ほぼ同じデザインのものをチーク材にて制作したが、これを一部改良してブラックウォールナットの良材で制作しようというもの。(写真はチーク材のときのもの)
収納サイズはA4が入る大きさなので、文箱としても良いし、内部にマットを張り、ジュエリーボックスにも良いだろう。
家具の展示会というとどうしてもキャビネット、テーブル、椅子といったものが中心となり、木工ファン、工房 悠ファン(そんな人いるかな)が来場してくれても、なかなか手軽に買ってもらうものがないということになりがちで、双方困ってしまうということになる。
そこでこうした気が利いた小物は重要で必須のラインナップだ。
仕様は上述した通りだが、仕口は側板の接合を天秤差しという手法を用いるところがミソ。
いずれ完成したらご覧いただきたいがここを美しく高精度に加工するのがポイント。

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梅雨入りと諦観

紫陽花
今日の雨を持って日本列島梅雨入りですか。
土曜日のおつとめ、1週間分の買い出しに出るが梅雨時は梅雨時でこの時季ならではの味覚が揃う。
梅雨の名称に寄与している「梅」、歯ごたえが大好きな「らっきょう」、とうもろこしも旨そう、にんにくも新物が出回ってる、ゴーヤも定番になってきてる。
今日は他にも、空豆、枝豆といった豆類も良質な物が入手。フフッ
本音は木を扱う生業であれば泣きたくなるほどの忌まわしい時季。
そこは長年やってると、やや諦念の心境にもなるというもの。
ここで木の仕事は無理すると後々痛い目に遭いまする。

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FIFA ワールドカップ 独 2006 予選突破

FIFA
2006ドイツFIFAワールドカップアジア最終予選突破を掛けた対北朝鮮戦、快勝だった。オメデトウ !!
「WATARIDORI」そっちのけでTV観戦。前半はなかなか積極的な攻撃シーンが見られなかったものの、後半28分、ジーコの鹿島時代の愛弟子柳沢の積極的なボレーシュートはついにゴールネットを揺らせてくれた。すばらしいゴールシーンだった。
個人的には最も期待したフォワード大黒も後半からピッチに姿を現し、がむしゃらなまでのゴールへの意欲を感じさせてくれていたが、やはり期待通りに追加点を決めてくれた。
柳沢はイタリアで揉まれ、心身共に逞しくなっていて以前のようなひ弱さは影を潜めていたので大いに期待できたし、大黒も日本のフォワードに欠けていたとよく言われる決定力というものを顕在化させてくれる新しい力だ。
もちろんヒデに替わるポジションを見事に成し遂げてくれた小笠原、そして故障を抱えながらもディフェンダーの要、宮本を支えてくれた中沢の存在感も大きかったし、皆がドイツへ向けての積極的プレーを展開する中での立派な成果だ。
2002日韓大会もベスト16を成し遂げた日本代表だが、2006ドイツ大会出場権確保という成果は本大会進出常勝のチームとして名を連ねるものだし、ドイツ本大会でも大いに闘い、期待を上回る成果を挙げてくれるのではと感じさせる予選の闘いぶりだった。

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ミュージック スタンド (譜面台)

譜面台譜面台とはいうまでもなく音楽演奏時の譜面を置くためのスタンドのこと。
一般にはスチール製で可搬に便利なように折り畳み式になっているものが多い。
しかし時にはリサイタルなどの演奏会では譜面台も目立つものなので、より美しくかつ機能的なものを望む声はあるようだ。
以前顧客の音楽家から「木製で良い譜面台があれば皆欲しがるのじゃないかな…」といった要望を受けていたもののこれははなかなか叶えることが出来なかった。
そしてやっと1つの試作品が完成を見た。
これを実際に使ってもらい、より良いものへと改善して行かねばならない。
フォルム、重量バランス(ヘッドの部分と脚部の)、支柱を伸ばしたときのバランス、1本脚という制約での耐ねじれなどいくつかのクリアされねばならない問題。
さらには奏者の座位置、立ち位置、身長の高さなどでヘッド高さの可変。その角度の可変。この角度問題では時には指揮者用にほとんど水平な状態で厚く重たいオーケストラのスコアを支えられるか、などといった様々な使用環境に対応できるだけの機能性、堅牢性が問題となる。

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It’s true !

” It’s true ! ” (噂は本当だった)だと〜っ。(参照
数週間前から飛び交っていた「MacのCPUチップをIBMのPowerPCからインテル製CPUに移行する」という噂を米アップルコンピュータ社が主催する開発者会議“Worldwide Developers Conference 2005”(WWDC2005)での基調講演でスティーブ・ジョブズ氏が公式に認めた。
具体的ロードマップとしては2006年のWWDCまでに最初のインテル製CPU搭載機を出荷し、翌年のWWDCまでに全ての移行を完了するというもの。
個人的には新規購入したばかりのPowerMac G5だがどうなっちゃうの?という大きな不安がよぎる。
数年も経てばコンピューターなど骨董品にしかすぎなくなる事ぐらい承知しているつもりだが、プラットフォームが大きく変貌するとなると事は単純ではなくなる。

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ジューン・ブライド

Bridal
 甥の結婚式に出席してきたのだが、今時のブライダルビジネス事情に触れることが出来、楽しませてもらった。
全国展開するカメラ小売店での職場恋愛。新婦は仕事柄モデルを努めることもあるようで、カメラ目線が素人離れ。職場の上司、同僚が大挙して押し掛けて撮影会さながらの騒がしい披露宴。
会場は新しい施設で、ご両人も自分たちが被写体として写されるためには、という選択基準で選ばれたようで、ドイツの古城を模した施設を選んだようだ。
高齢化社会、少子化傾向のなかにあってブライダルビジネスも競合が激しくなってきていて葬儀会場に鞍替えするところも少なくないようだ。
今日の会場も新たな個性的ブライダルを求めるカップル向けに新装された施設のようで、その式次第も顧客の要望をしっかりと反映させたものとなっていて、なかなか魅せる内容ではあった。
しかしチャペルで挙式を司る牧師が西洋人であるのは良いけれど、説教が英語であることは果たしてどうなのだろう。こうしたものは説教の内容が聞き届けられることよりもイメージ戦略に上手にはまることがむしろ重要なこととなっているのだろうか。
こうしてハレの場は全てがビジネス戦略のなかで、消費されていくのです。