工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

IT社会下での図書館活用

ここ静岡でも日中の暑さが引く気配が無い。曼珠沙華が蕾を膨らませてきているというのに、そうです、彼岸がそこまで来ているというのに。
今日は暑い中、市内の製材所で、1枚、板を挽き割ってもらうため出掛けた。
製材所近くのなじみの蕎麦屋で新そばを頂き、調理場から出てきた亭主と四方山話。
先にエントリー紹介した、市内博物館で開かれている小川幸彦陶芸展についてなどが中心。
展示会に合わせ往時の知り合いが集まり、「偲ぶ会」を催したのだが、残念ながらボクは自身の展示会で遠方に逗留、欠席していたため、様子を知らせてくれたのだ。
その後、いくつか所用を済ませた後、隣町の図書館近くを通りかかったので、久々に立ち寄った。


図書館
実を言うと、以前はかなり頻繁に利用させていただいていた図書館であったが、このところ遠ざかっていた。
ちょうど、自転車でサイクリングしながら到達できる適度な距離にあったので、運動を兼ねて通ったものだった(6Kmほどしかないが)。
最近通わなくなった理由が特別あるわけではない。
読みたい本はネットで検索し、欲しければamazonで、ポチッ、の環境にある現在、それで事足りていたということなのだろうか。
しかし、図書館という社会資本は、「それで事足りていた…」ということでお役ご免となるわけではない。
書籍の山に埋もれて、ここで新たな知に出会うことは多い。また自宅の猥雑な環境と比し、読書するために完備された部屋と調度品のなかで読書する快楽は格別。
この図書館にはパソコンルームという「完備された部屋と調度品」も整備されているので、ここでタイプすることも快適だ。(ただ残念ながら、ネット接続LAN環境はない)
都会の図書館だと、いわゆる失業者、ホームレスの人たちに一部占拠されているということもめずらしくないが、このような田舎ではそのような人もいない。
この図書館は町立ということだが、わずか30,000人に満たない人口だというのに実に立派な施設になっている。
蔵書数もかなりのものだし、学習室、読書室も充足。ミニシアターほどの視聴覚ルームもあり、時折映画も上映。どう見ても数十万人規模の自治体がやっと設置運営できるほどの立派なもの。果たして??
これには格別な理由がある。
隣の島田市、榛原町(近く隣の相良町と合併し、牧之原市となる)にまたがる「静岡空港」が開港に向けて工事が進められているのだが、この空港設置工事、空港運営への見返り事業の補助金で建設されたものなのだ。
現在は空港反対地権者もいて、工事も一部着工できずに遅れに遅れている。これを知事が「強制収容」しようとあがいている段階だ。
こんな事情があるいわく付きの図書館だが、ちゃっかり利用させてもらっているボクは、どんなん?

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