DWP611は使える
DWP611は小型のハンドルーターとして使えることについては既に記述してきたところだが、今日は1つの事例を紹介。
卓の送り寄せ蟻桟の加工
うちでは送り寄せ蟻桟の加工は3台のハンドルーターを用いる。
桟の幅は50mm〜 となるので、切削幅は大きく、負荷もその分大きくなる。
いきなり蟻ビットで全てを行うということは、あまりにも無理がある。
そこで3段階に分けた切削工程で行う。
- まず最初は20mm〜のストレートビットでプレカット。
アリの傾斜角以外の部分をおおまかに切削する。
ここではFESTOOL:OF1400に、30mmのT.G(テンプレートガイド、以下同じ)を装着し、20mmのビットを使う。
(FESTOOL:OF1400ではユニバーサルT.G[1] が使えるほか、いくつもの専用のcopy ring[2] なるものがある。(参照) - 次に、この20mmビットでは角が大きな1/4円になり大きく切り残しが出る。
これをさらに隅まで欠き取るために、細いストレートビットで2段階目のプレカットを行う。
ここではHiTACHI・M12 に17mmT.Gを装填、8mmのストレートビットを使う - 最後にお出まし願うのが、DWP611。
5/8″(≒16mm)のT.Gを装着、8mmシャンクの蟻桟ビットを使う。
(8mmシャンクのアリビットでは、刃長が短いのが多いようだが、ここでは16mmまで切削可能なものを使用)
これらの切削に用いるテンプレート(6mm合板で十分)はあくまでも単一のもの。
3段階の(3種の)切削に用いるので、それぞれのT,Gサイズとビットサイズの相関関係を良く考えて設定することが必要だ。
そのためにもテンプレートガイドのサイズ展開は豊富で選択肢が多様な方が良い。
さて、肝心の蟻ビットの切削だが、プレカットを行った状態での加工であるので負荷は軽く、DWP611の切削能力では十分過ぎるほどに軽快に作業が進んだ。
以前はこのDWP611での切削段階をPoterCableのハンドルーターで行っていたが、今度のものは小型で調子も良く、軽やかに切削できるので、これを基本としていくことになるだろう。
ところで、こうしたハンドルーターの切削作業にも、ダスト集塵に配慮したいもの。
因みにこの3台ではFESTOOLのみが集塵システムを備えているものの、他は無しなのだが、次回の米国への工具発注時には、このDWP611のダストコレクター、アタッチメントを購入しようと考えている。
なお、画像3枚目、送り寄せ蟻について1つ補記しておこう。
蟻桟はこの場合、ブロック単位での彫り込みとなるわけだが、完全な独立ブロックはあまりお奨めできないと考えている。
指摘するまでも無いが、独立蟻桟だと、この部分がもげてしまう(割裂する)リスクから逃れられない。
したがって画像のように、アリブロックとは言ってもそれ以外のところも連続した桟となっていることがおわかり頂けるだろうか。
こうしておくことで、もげるリスクはほとんど回避できるというわけだ。
若い頃独立ブロックでやったことがあり、もげてしまった痛い経験があるのでね。
皆さんも注意しましょう。
さてこのDWP611、価格的にもとても安価に流通しているので、もう1台増強しようかと考えている。
このような切削作業の場合、2段階目の8mmビットでのプレカットにも使えるからね。HITACHIが決して悪いというのでは無く(旧型なのでゼロアジャストが具合悪いのは事実だが)、このDWP611はとても使い回しがラクチンだからね。
あ、それとこのマシンを購入する際、Centering Coneを一緒に入手することを強くお奨めする。
やはり、本体のプランジベースの装着の際、ビミョウにセンターがずれるようだ。
これを修正するためのツールがちゃんと販売されているからね。
他社のものを比較するのは遠慮すべきかも知れないが、BOSCHのプランジルーターでは、これが非常にBadだ。
うちのBOSCHルーター・1613EVSだが、この機種はT.G装着部分のセンターが、軸センターと無視できない誤差がある。
むろん個体差も多少あるだろうが、数機確認させてもらったところ、ほぼ同様の傾向を見せていることが確認できている。
問題はT.G装着機構にあると思われるが、例えそのような機構であってもベース位置をユーザーが修正できる機構を有していれば構わないのだが、それもできない構造となっている。
《関連すると思われる記事》
- Dewalt 〈DWP611〉の並行ガイド
- コレット問題の解決:Dewalt 〈DWP611〉(再び)
- コレット問題の解決:Dewalt 〈DWP611〉
- トリマー DEWALT〈DWP611〉という優れもの
- BOSCHのLEDバッテリーライトは使える
❖ 脚注