カマスを開いて ‥‥ 放射線量計をあてて(追補あり)
数日前、近くの魚屋でカマスが一山200円足らずで売られていたので、買った。
近海物、御前崎産とのこと。
ボクはこうした近海物には目が無く、良く買ってきては食するが、まとめ買いしたときはこのように開いて、塩をして、干す。
味が凝縮して、美味いのである。
先週からは週一度の頻度で白菜も干すようになり、こちらはは白菜漬けだ。
望む富士のお山の冠雪も5合目まで降りてきたようで、冬の食材はいよいよ味が乗ってくる。
ところで、ボクが持っているガイガーカウンターは〈ECOTEST TERRA-P〉という機種で、γ線の他、GM菅を露出させた状態にすれば、β線も測定可能。
やはり気になる水産物、ということでこのカマスにも当ててβ線をみるが、ほとんど変化無し。
この機種のβ線測定は仕様としては 0.5MeV〜ということで、低線量のβ線は検出しないのだろう。
しょせん、これは簡易型の線量計でしかない。
一定の目安、相対的な計測としての意味のある計測器、という位置づけだね。
正確に知りたければ、サーベイメーターをどこからか借りてくるしか無い。
いや、駿河湾産の水産物は思うほどには汚染は強くないと言えるのかも知れない。
海洋学者の説では、福島第一原子力発電所事故に由来する海洋の放射線汚染は、房総沖をバリヤーとし、そこからは南下していないのではないか、という。
親潮と黒潮がぶつかり、混じり合わないのだという。
もちろん、そこを超えて回遊する魚類は駿河湾にも遊びに来るわけで、じゃないか、えさを求めてくるわけで、フクシマ由来の汚染物質を溜め込み、あるいは移動過程で濃縮されているかもしれないね。
しかし、嫌な時代になった。
一家に1台、ガイガーカウンター ! ってかい。
本来であれば、東電が責任もって無償で希望者に供与しなけりゃならないはずのもの。
ボクはフクシマ行きを前にした9月という時期の購入で、かなり価格も安定してきた頃だったようで6万円ほどで入手できたが、それでも高い。
ボクの〈ECOTEST TERRA-P〉はウクライナ製だが、恐らく現地ではこの数分の一ほどの価格で取引されているはず。
要するに、流通経路、および需給の逼迫でバカ高くなってしまっているわけだ。
ここで朗報。
純国産のガイガーカウンターを作ってしまったところがある。
ガイガーFUKUSHIMAというプロジェクトである。
〈オープンガイガープロジェクト〉という企画が起ち上がり、様々な専門的技術、ネットワークを持つボランティアが知見を寄せ集め、福島県下の製造会社とともに製品化してしまった。
ガイガーカウンターの心臓部はGM菅というもので、後は比較的一般的なIT技術さえあればできるらしいのだが、それまでは海外からの輸入に頼っていたこのGM菅までも、国産で作ってしまい、つまりはオールフクシマの商品が市場に出回ることになった。
すばらしいプロジェクトだと思う
3.11以後、その信頼性は地に落ちたおかみからの情報を待つのでは無く、自分たちで、自分の生活環境を計測していくという、この3.11以後の状況を生きるための必須のツールになってしまったガイガーカウンターだが、これが2万円を切る価格で入手できるのは、福島県下の人々はもちろん、他県の人々にとっても朗報だ。
製造態勢、供給能力はまだまだ限定的で、まずは福島県下の方々からの受注への対応を優先させるということなので、他県からの予約では、手元に届くのはかなり先になるかもしれない。

*追補(TV番組の紹介) (2011/11/27)
NHK ETV特集「海のホットスポットを追う」
〈ネットワークでつくる放射能汚染地図〉シリーズの第4弾 !
■ 11月27日(日)22:00〜
必見ですね。
NHKは10月17日放送の「あさイチ」という中で「放射線大丈夫?日本列島・食卓まるごと調査」につき、食事に含まれる放射性物質量の数値を誤って放送するなど、問題の少なくないTVメディアだが、
ETV特集〈ネットワークでつくる放射能汚染地図〉シリーズは、いち早く現地へと取材陣を派遣し、リアルな映像を送り届け、警鐘を鳴らすなどの他局に先んじた好感の持てる調査報道番組を作ってきている。
「海のホットスポットを追う」も大いに期待したいですね。
■ NHK ETV特集「海のホットスポットを追う」
■ NHK「あさイチ」、検証番組をやるようです。(こちら)

acanthogobius
2011-11-27(日) 09:30
カマス美味しそうですね。
猫やカラスに盗られないようにご注意ください(笑)
今日のETV特集は海洋の放射能汚染の話ですね。
artisan
2011-11-27(日) 18:44
acanthogobiusさん、
TV番組情報 感謝 !
さっそく「追補」として記事に反映させました。
日本の魚は最高 !