工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ソファの完成も近く

梅雨空
昨日に続いて今日も晴れ間が覗く。
午後は強い日射しも。
窓という窓、ドアというドアを開け放し、工房内部の空気を入れ換える。
明日からは再び梅雨空という予報。貴重な二日間だった。大気に感謝だねぇ。
花を探してばかりいるわけでもなく、仕事も快調に進行している。
3人掛けのソファ、「Relaxation 悠/3p」の途中
昨年新たに設計制作したものをベースに、一部サイズ変更とともに、改良を施したもの。
2度目ともなればもう勝手も分かりスムースにいくと考えたが、設計変更を施したので大変さに変わりはない。
部材、接合部、数カ所における傾斜があるので、sin、cos、tan 、得意でもない算数を駆使しての加工。
ボクは関数電卓を駆使するが、世話になった親方はそんなん使わん。不要。
全てこう配で計算し、バシッと決める。
どう考えても関数電卓依存より家具職人としてははるかに合理的。
ボクの手元にiPhoneが来れば、これで計算することになるのだろうか。
そうしていよいよ頭脳の立体認識力、構造解析力は日々衰えていくというワケだ。
さて、こうした少し難易度の高いものでも自身のデザイン・設計であるし、難かしさもむしろ楽しむことができるので制作対象としては悪いものではない。
基本フレームも完成し、既に座も仕上がり、背もメチ払い、仕上げ削りを残すのみ。
後はプレ塗装をして、張り屋さんへと手渡され、
張りが出来上がれば、その上であらためて仕上げ塗装を施し、完成となる。
しかしやはり残る最大の問題は張りの品質をどこまで高められるかだ。
これは張り職人の技能も関係するが、むしろ依頼者であり、設計者であるボク自身の認識と、張りやさんへの強い要請というものが重要となるのだろう。
ソファ悠

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