工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

SHAPERカッター・市場での困難な購入

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アベノミクスなる新経済政策のあおりを受け、為替が大きく円安に振れているが、海外からの個人通販愛用者としては悩ましい。
同様の思いに沈んでいる人も少なくないだろう。

100円/1ドル、という相場までいってほしい、などと財界は期待するが、トンデモ無い過熱ぶりだ。
アベノミクスは早晩、その危うさが現実のものになるだろうと思われるが、今日はその話しでは無い。

画像のカッター、加工済みの材をご覧頂ければお分かりのように、フローリングのためのもの。
訳あって、このカッターが必要となり入手したのだが、国産ではなく〈Amana Tool〉というアメリカの刃物メーカーのもの。
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2013年・新春のお慶びを申し上げます

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めでたさも 中くらいなり おらが春

良く知られた小林一茶の晩年の句ですが、こんな句が似つかわしい2013年新春です。

この句は江戸から故郷の信州柏原に戻り、新たな家庭を築いて間もない頃に詠んだものだそうですが、不幸続きのその時期の新春を迎える心境を表し、いかにも一茶らしい句です。

そして2013年新春の日本もまた、希望に満ちあふれた大吉とは言いがたい春です。
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2012年の〆

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2012年も終わり、数時間後には新しい年が明ける。
今日はお昼までにはすべての仕事も仕舞い、近隣の世話になった数軒のお宅に挨拶回り。

デスクに座り、来し方行く末に思いを馳せるが、大変な年だったことにあらためて思いがいってしまう。

ボク自身の怪我であるとか、工房の突発的なトラブルなども業務に支障を及ぼすほどのものだったし、一方では、ポスト3.11状況下での、原発再稼働をめぐるのっぴきならぬ状況への対応で、福島や郡山に走ったり、都心を埋め尽くす脱原発の人並みに洗われたりと、めまぐるしい日々が続いた。
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芹沢銈介美術館・企画展〈小さきものへのまなざし〉

121228a芹沢銈介美術館から、次の企画についての案内が来ていた。
〈小さきものへのまなざし〉と題された、芹沢の小さなコレクションを展覧しようという企み。

燐票、書票、人形、小布、などとあるのだが、この「燐票」、「書票」というのは、恥ずかしながら分からなかった。

燐票とはマッチ箱のラベルであり、書票とは蔵書に貼るための所蔵者の名入りラベルのことだそうだ。
しかし、マッチ箱といっても、若い人には馴染みが無いものになってしまっている。
昭和は遠くになりにけり、である。
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スペイン・カタルーニャの街角から

今年も残る日めくりはわずか数枚となってしまった。
昨年の3.11大震災、福一原発大事故から迎える2度目の歳の暮。

激動の日々が続いていることに変わりは無いのだけれど、
人は苦しみ、哀しみだけでは生きてはいけない。

今期衆院選の結果がいかに醜悪であったとしても、
この受難に堪え忍び、屈従しなきゃならないということでもないだろう。

苦難の大きさだけ、明日の希望を見出したいと願うのが、
いつの時代も変わらぬ人の思いであり、また日々の営みだ。

そんな思いにふさわしいと感じた〈YouTube〉コンテンツがあった。
知人からのクリスマスイブのメールに添付されていたものだったが、
ここでも紹介したいと思う。

あらかじめ明かせば、日本国内では師走には欠かせない、ベートーベンの第九の演奏。
ただ、少し趣向が違っているので、ご注意を。

Som Sabadell flashmob
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=GBaHPND2QJg[/youtube]
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Wide Confort Bench

〈ワイドコンフォートベンチ〉、これはお客が付けてくれた名称。
なるほど、こだわりは、デザイン、仕様だけに留まらず、名称を含めてのことと知る。

昨日、無事に納入され、気に入ったとのメールが届いたばかり。

ご家族へのクリスマスプレゼントだと、喜んでくれたようだが、そのお褒めの言葉こそ、作り手へのありがたいプレゼントであることは言うまでも無い。
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われらが日本という国の不思議さ(衆院選を終え・・・)その3

(承前)
衆院選、投票日から1週間を経、メディア上での興奮もやや沈静化しつつあり、客観的な分析に移りつつあるようだ。

「勝者なき選挙」

こちらでも、少し今回衆院選の特徴的なところを統計上から眺めてみる。

  1. 投票率:59.32%(前回2009年:69.28%・10ポイントも落としている)
     因みに衆院選関連TV特番の平均視聴率も10ポイントほど落としているそうだ(ビデオリサーチ
  2. 比例得票率(大勝した自民だが、大敗した前回2009年と変わらなかったのが判る)
    • 自民・得票率:27.62%(前回26.73%)
    • 民主・得票率:16%(前回42.41%)
    • 維新・得票率:20.38%
    • みんな・得票率:8.72%
    • 未来・得票率:5.69%
      つまり、自民の票はほぼ変わらないが、前回の民主の票は、維新、みんな、未来に持って行かれた、ということが読める。
      参照:読売(自民の比例得票率、大敗した前回選とほぼ同じ)
      「勝者なき選挙」と言われる所以だ。
  3. 〈女性議員の激減〉
    2009年:54人、今回:38人(16人減)その割合は1割を切り、8%
    女性政策で貢献していた(と考えられる)小宮山洋子、藤田一枝、井戸まさえ、西村智奈美などの落選
    一方、ジェンダーをパッシングしてきた自民党系は大幅に増加。西村京子、稲田朋美、高市早苗などの面々

その他の分析はメディアに任せるとして、
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われらが日本という国の不思議さ(衆院選を終え・・・)その2

(承前)
どうして、こうした事態に陥ってしまっているのか

誰しも思い当たることからでも、いくらかの説明が付く。
経済低迷、消費不況に人々はあえいでおり、企業の収支は改善せず、税収も一向に上向く気配が無い。
そしていよいよ格差社会は抜き差しならぬもとなってきている。

加えて、このどん底景気からの浮揚の妙案は見えず、将来にわたり、希望が見いだせずにいることで、社会、とくに若年層への不安が掻き立てられていることからの、短兵急な政治意志が醸成されつつある。

選挙にあたっての選択肢で、経済問題、景気浮揚、雇用の確保などが常にTopにきていることからもこれはあきらかだろう。
原発問題、急迫する外交問題、より何より、まずはおまんま頂戴 ! というわけである。
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われらが日本という国の不思議さ(衆院選を終え・・・)

快晴で風も無い好天に恵まれ、この時季にしてはとても暖かな、良い日和だった。
前回、2009年の衆院選挙の時は、数日前に期日前投票を済ませたのだったが、今回は投票日当日の早朝、コートも着込まずに、妻と自転車を走らせ、近くの公民館へと向かった。

前回は政権交代への事前情報も多く、それへの高揚感も手伝い、晴れ晴れとした投票行為だったと記憶するが、今回は天候とは全く裏腹に、頭も、自転車のペダルも重く、義務的に投じたようなものだった。

その夜は、ボクの予想は外れるどころか、予想をはるかに上回る勢いでの自民の圧勝と、維新の進出を報じるTVに打ちのめされてしまった。
背筋が凍るばかりの緊張に耐えられずに、いつになく早めに頭から布団を被って寝てしまうほどだった。

安倍総裁を戴く自民:294、石原-橋下の維新:54 、公明:31、
民主:57、みんな:18、未来:9、共産:8、社民:2、

審判は下った。民主は現有議席の1/4という、およそ信じられないほどの惨敗。
自民の294という議席は、公明でも維新でも合わせれば、衆院定数480議席の2/3を超える圧倒的多数となり、これは再可決権を有し、参院とのネジレもお構いなしに、その気になればどんな法律だって通るという議席配分だ。
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ある姿形

寒い日が続きます。
北国ではこの時季にしては例年に無い厳しい寒さであるようです。

明日は二十四節気の〈大雪〉、暖かくしてお過ごしください。

hr