工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

メディアなどから見るJames Krenov氏の訃報(続々々)

JK没後三月と少し。

1981年にスウェーデンから居を移したC/R(College of the Redwoods)があるFort Braggの冬はどのようであろうか。

さてその後久々にWeb上でJK関連情報を漁ってみると、いくつかの重要と思われる情報が上げられていた。

1つは「Video of the Memorial」
Video of the Memorial《Memorial: James Krenov – October 31, 2009》というビデオが公開されていた。(こちらから)
10月末日(没後7週目・JK氏の誕生日に当たる)に行われた「クレノフを偲ぶ会」といった趣向の集いをビデオ収録したもの。

最前列には奥さまのMrs.ブリッタ、娘さんのティナ、ご長女?お孫さん?などご遺族の姿が見える。
ご覧のように印象的なのが、Mrs.ブリッタのこぼれんばかりの笑顔のステキなこと。

パリでの出会いから始まった長年にわたるJKとの随伴。そしてこの地で見事に見送ったことからくる安堵からか、スピーチの方々からの哀惜の言葉がもたらす充足感からか、良い相貌を見せている。

C/R、Fine Woodworking ProgramをJKとともに支えてきたスタッフ、そして生徒たちによるスピーチの数々。

近況をよく知る立場の人に言わせれば、最期の数年はかなり過激な爺さんになり周囲を戸惑わせた、ということだったようだが、そうしたことも含め近親者からのスピーチは、JKの人と‘なり’を知るのに良いビデオになるだろう。(言葉の壁を越えねばならないので簡単ではないのはボクも同様だが)
この日は黒い愛猫が寝そべるのではなく花が飾られていたようだが、演台代わりにされていたのは長年JKが使用してきたワークベンチなのだろう。

なお、このビデオの紹介とともにC/R・Fine Furnitureサイトでは、JKに関する情報が簡潔に整理されているので、関心のある方々はアクセスされたい。(James Krenov October 31, 1920–September 9, 2009

以下に再掲する。
Krenov Cabinets on Display
C/R時代に制作されたものと思われるキャビネットの数々が収められてる

A biography
そのまま

Students remember
弟子(C/R生徒)の方々からのメモリアル

A collection of quotes from the class of 1993.
Collected by members of the class of ’93
137の片言隻句を集めたもののよう
英語力の問題からか、良く分からないものもいくつかあるが、含蓄を感じさせるものも少なくない。

* その他の関連情報サイト
「James Krenov Remembered: Memorial for World-Renowned Woodworker in Fort Bragg」
Fort Bragg 地元の情報誌サイト、といったところか?

* C/Rの“姉妹校”サイト(British Columbia)「Inside Passage School of Fine Woodworking」も必見

Inside Passage
なお、先に(「メディアなどから見るJames Krenov氏の訃報」(続 )で紹介したOscar Fitzgerald氏による2004年の長時間のインタビュー記事(スミソニアン博物館・ Archives of American Art, Smithsonian Institution、所収・「Oral history interview with James Krenov, 2004 Aug. 12-13」)だが、JK著『A Cabinetmaker’s notebook』の翻訳本『木の家具制作 おぼえがき』を著した三ツ橋修平 氏により訳出され、公開されているのでご案内しておこう。

■ 「K Factory」(小山 亨 氏)→ こちら

■ 「Ryohei’s Woodworking」(宮本家具工房)→ こちら

* 関連エントリ記事
James Krenov氏、訃報(追記あり 09/11)
メディアなどから見るJames Krenov氏の訃報 (09/14)
メディアなどから見るJames Krenov氏の訃報(続 09/21)
メディアなどから見るJames Krenov氏の訃報(続々 10/09)

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