ノブもまた木工芸

木製ノブ
M8のノブである。
木工品の部材の1つなんだが、少し多めに作った。
2種の長さがあるけれど、ヘッドは同じ形状。
材種はクラロウォールナットを主材に、メイプル(カーリー杢)をあしらった。
あしらったと言っても、M8のステンレス六角ボルトの頭を埋め込むために空けた穴を隠すための嵌め込み、というわけだ。
こんな場合、同じ材種だと、目切れが出るので具合が悪いだろう。
そんなわけで、別の材種を使うのがスマートなわけだが、このようにコントラストの強い取り合わせもおもしろい。
(1番手前の1つはオイルを掛けてみたけれど、他のは未塗装)
左は拡大したところだが、杢ッ気があるよね。
あえて説明する事も無いわけだが、この頭は木口、しかしとても木口とは思えない緻密な肌目、木理をしていると思わないかい?
クラロウォールナットならではのものだね。
つまり、木理が一般の木材のように細胞組織が整然と並んでいるのでは無く、ほとんど破調しているんだ。
そのためにどっちが木口なのかが判然としない。
したがって、こうした木口を正面に出すような場合は都合が良いというわけなんだね。

acanthogobius
2011-12-6(火) 13:15
クラロのノブとは贅沢ですね。
オイルをかけなくても良いツヤが出てます。
でも、こうやって無駄なく使ってやるのが良いと思います。
加工は外注ですか?
artisan
2011-12-6(火) 21:24
大きな家具にも、同様のコンビネーションで作りますが、(例えばこちら>)
>無駄なく使ってやる
捨てるところはクラック(割れ)ぐらいで、ほとんど全て使い切りますね。
丸太買いのお薦めも、こうしたところにもありますね。
加工は
六角ボルト埋め込み、蓋(カーリーメープル)埋め込みまで、うちでやり、
残余の全体の成形、旋盤作業はいつも世話になっているロクロ屋の親方に依頼。
黄金コンビです(なんちって‥‥^_^; )