工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

木工職人の夏休み

ススキ
既に暦の上では一昨日“処暑”とのことだが(決して濁らないように)、今日も猛暑日の地域が多かったようだ。
当地でも日中の車の運転で示される外気温デジタル表示は33度。
乾燥した大気のようで不快さはさほどではないものの、ギラギラと肌に刺す陽ざしは“処暑”とはほど遠いもの。
夏休みとは‥‥、この時季太平洋高気圧が支配する日本の気候条件にとって理にかなった慣習だということを、この夏ほど感じさせられたことはない。
東京電力が数十年ぶりに大口需要家への電力使用を制限するほどの緊急事態は、先の中越沖地震による原発のダウンによる緊急避難という要素も加味されたのも事実だが、電力使用の年間最大のピークがこの時期に集中するということは毎年のこと。
この電力供給のピンチ、最も緊迫するのがお盆前と、お盆明けだという。
今年の夏は全国的に異常とも言える酷暑続き。とてもまともな業務などできる状況ではない。
やはり夏に長期の休みを取るのは日本の気象条件にとって理にかなったことなのだ。
オニユリボクの日常生活はあまり慣習に囚われないことを旨としているということもあり(単なる天の邪鬼という言い方も可能だが)、夏休みというものをほとんどの人がお盆に集中させるのに対し、いつも少しずらして取得することが多い(旅行するにも都合がよい)。
生産性の上がらない生業に就いていることもあり、その日程もわずかなもの。
しかし今年は時期こそ少しずれたものの、久々にたっぷりと休ませてもらった。
中身は休養、小旅行、設計見積もり、業務管理、読書、映画鑑賞といったところ。
リフレッシュして秋に備える、というところだね。
仕事(デスクワーク)が含まれるのはご愛敬と見逃してもらいたい。
小旅行とはいっても幾人かの旧知の同業仲間、先輩らとの交流。
如何に木工制作の品質を向上させ、そしてこれをどのように魅力的に打ち出すか、といった議論など。
結局はそのほとんどは仕事絡みという実態になってしまっている。
人生の全てを木工に、などとは思いたくはないし、残された人生、もっとやらなければならないことは山ほどもある。
しかし現状は人生のそのほとんどが木工にドブ漬け。
画像ススキと小オニユリはいずれも小旅行の時のもの。信州の高原は紫外線が強かったが既に秋の兆しもそこかしこに。
この百合のように高原に人知れず気品高く凛として咲く花のように気高くありたい、などと柄に似合わずに思うが、卑俗にまみれたボクには無理な相談。
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  • わたしのピンの甘い画像と違っていつもパキッと決まって
    ますね。デジタル一眼をお使いなんですか?
    信州に旅行なんて羨ましいです。

  • ユマニテさん、お暑うございます。今日はお休みでしょ、英気を養ってください。
    画像を晒してはいるものの撮影、およびレタッチにはほとんど自信というものがありません。ネット上を徘徊するとすばらしい画像があふれていますからね。
    カメラは Canon Kiss DN、レンズはほとんどEF-S17-85 F4.5-5.6 IS USMです。
    一応はキレイに撮れますが、諧調は決して豊かではないし、撮影結果に落ち込むことも屡々。
    CCDの大きな奴と、描写力が良いレンズが欲しいものです。
    信州はボクにとって第二の故郷みたいなものですので‥‥。

  • はじめまして。
    20年近く使っているダイニングのテーブルと椅子があります。若い頃は気にならなかったのですが、ほんの少しテーブル面も座面も高いため体に負担を感じるようになってきました。
    買い替えを考えたのですが、傷も何もなくただただ高いと言うだけなので捨てたりリサイクルショップに売るのももったいなく思っています。
    それで家具の補修をしてくださる方をネットで検索していましたら、偶然そちらのブログにお目にかかってしまいました。もちろんartisanの作品ではありませんから補修をお願いすることは無理な話だということはわかっています。
    もしわたしのようなお願いを聞いてもらえるところとしてはどういう方に頼んだらよろしいのでしょうか?
    不躾な質問で申し訳ないのですが、教えていただけると幸いです。

  • ほたるさん、長く使い込まれたダイニングテーブルセットの高さをそれぞれ短縮したいというご希望とのこと。
    いずれも脚部の構造がどのようなものであるのか、ということが問題になりますが、多くの場合脚を短くするというのは可能だろうと思われますね。
    ぜひ購入店で問い合わせてみてください。
    もし不明であれば電話帳などでお近くの家具制作所を探されて相談してみてください。
    これらの方法が採れないようでしたら、ネットアクセスが可能なようですので、地域で活動されている家具制作所を検索しアクセスしてみてください。
    この場合デジカメなどで脚部構造が分かるような資料を作成し、これを添付して相談するのが良いでしょう。

  • ありがとうございます。電話帳で調べて問い合わせてみたいと思います。

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