工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

梅雨入りと諦観

紫陽花
今日の雨を持って日本列島梅雨入りですか。
土曜日のおつとめ、1週間分の買い出しに出るが梅雨時は梅雨時でこの時季ならではの味覚が揃う。
梅雨の名称に寄与している「梅」、歯ごたえが大好きな「らっきょう」、とうもろこしも旨そう、にんにくも新物が出回ってる、ゴーヤも定番になってきてる。
今日は他にも、空豆、枝豆といった豆類も良質な物が入手。フフッ
本音は木を扱う生業であれば泣きたくなるほどの忌まわしい時季。
そこは長年やってると、やや諦念の心境にもなるというもの。
ここで木の仕事は無理すると後々痛い目に遭いまする。

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FIFA ワールドカップ 独 2006 予選突破

FIFA
2006ドイツFIFAワールドカップアジア最終予選突破を掛けた対北朝鮮戦、快勝だった。オメデトウ !!
「WATARIDORI」そっちのけでTV観戦。前半はなかなか積極的な攻撃シーンが見られなかったものの、後半28分、ジーコの鹿島時代の愛弟子柳沢の積極的なボレーシュートはついにゴールネットを揺らせてくれた。すばらしいゴールシーンだった。
個人的には最も期待したフォワード大黒も後半からピッチに姿を現し、がむしゃらなまでのゴールへの意欲を感じさせてくれていたが、やはり期待通りに追加点を決めてくれた。
柳沢はイタリアで揉まれ、心身共に逞しくなっていて以前のようなひ弱さは影を潜めていたので大いに期待できたし、大黒も日本のフォワードに欠けていたとよく言われる決定力というものを顕在化させてくれる新しい力だ。
もちろんヒデに替わるポジションを見事に成し遂げてくれた小笠原、そして故障を抱えながらもディフェンダーの要、宮本を支えてくれた中沢の存在感も大きかったし、皆がドイツへ向けての積極的プレーを展開する中での立派な成果だ。
2002日韓大会もベスト16を成し遂げた日本代表だが、2006ドイツ大会出場権確保という成果は本大会進出常勝のチームとして名を連ねるものだし、ドイツ本大会でも大いに闘い、期待を上回る成果を挙げてくれるのではと感じさせる予選の闘いぶりだった。

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ミュージック スタンド (譜面台)

譜面台譜面台とはいうまでもなく音楽演奏時の譜面を置くためのスタンドのこと。
一般にはスチール製で可搬に便利なように折り畳み式になっているものが多い。
しかし時にはリサイタルなどの演奏会では譜面台も目立つものなので、より美しくかつ機能的なものを望む声はあるようだ。
以前顧客の音楽家から「木製で良い譜面台があれば皆欲しがるのじゃないかな…」といった要望を受けていたもののこれははなかなか叶えることが出来なかった。
そしてやっと1つの試作品が完成を見た。
これを実際に使ってもらい、より良いものへと改善して行かねばならない。
フォルム、重量バランス(ヘッドの部分と脚部の)、支柱を伸ばしたときのバランス、1本脚という制約での耐ねじれなどいくつかのクリアされねばならない問題。
さらには奏者の座位置、立ち位置、身長の高さなどでヘッド高さの可変。その角度の可変。この角度問題では時には指揮者用にほとんど水平な状態で厚く重たいオーケストラのスコアを支えられるか、などといった様々な使用環境に対応できるだけの機能性、堅牢性が問題となる。

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It’s true !

” It’s true ! ” (噂は本当だった)だと〜っ。(参照
数週間前から飛び交っていた「MacのCPUチップをIBMのPowerPCからインテル製CPUに移行する」という噂を米アップルコンピュータ社が主催する開発者会議“Worldwide Developers Conference 2005”(WWDC2005)での基調講演でスティーブ・ジョブズ氏が公式に認めた。
具体的ロードマップとしては2006年のWWDCまでに最初のインテル製CPU搭載機を出荷し、翌年のWWDCまでに全ての移行を完了するというもの。
個人的には新規購入したばかりのPowerMac G5だがどうなっちゃうの?という大きな不安がよぎる。
数年も経てばコンピューターなど骨董品にしかすぎなくなる事ぐらい承知しているつもりだが、プラットフォームが大きく変貌するとなると事は単純ではなくなる。

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ジューン・ブライド

Bridal
 甥の結婚式に出席してきたのだが、今時のブライダルビジネス事情に触れることが出来、楽しませてもらった。
全国展開するカメラ小売店での職場恋愛。新婦は仕事柄モデルを努めることもあるようで、カメラ目線が素人離れ。職場の上司、同僚が大挙して押し掛けて撮影会さながらの騒がしい披露宴。
会場は新しい施設で、ご両人も自分たちが被写体として写されるためには、という選択基準で選ばれたようで、ドイツの古城を模した施設を選んだようだ。
高齢化社会、少子化傾向のなかにあってブライダルビジネスも競合が激しくなってきていて葬儀会場に鞍替えするところも少なくないようだ。
今日の会場も新たな個性的ブライダルを求めるカップル向けに新装された施設のようで、その式次第も顧客の要望をしっかりと反映させたものとなっていて、なかなか魅せる内容ではあった。
しかしチャペルで挙式を司る牧師が西洋人であるのは良いけれど、説教が英語であることは果たしてどうなのだろう。こうしたものは説教の内容が聞き届けられることよりもイメージ戦略に上手にはまることがむしろ重要なこととなっているのだろうか。
こうしてハレの場は全てがビジネス戦略のなかで、消費されていくのです。

老子をひもとき、木工の真理へ ?!

老子〈全〉―自在に生きる81章
老子〈全〉―自在に生きる81章
老子, 王 明
「新月伐採」セミナー以来、交流のある出版社「地湧社」から書籍小包が送られてきた。頼みもしなかったけれど ? と首を傾げながらの開封。出てきたのは名著「老子」(全) 自在に生きる81章 <王 明 校訂・訳>という新刊。
これまで老子については名著とはいえ恥ずかしながら「足るを知る者は富む」、「上善は水の如し」などいくつかの警句、金言の断片を知るのみだ。
贈呈されたからには読了して添付されてきた返信用ハガキに感想の1つでも書き送らねばなるまい。

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展示会のお知らせと、ウィキについて

あじさい
明日未明にかけて雨になるという予報官のアナウンス。いよいよ梅雨入りのようだ。例年よりむしろ遅い気もするほどなので、仕方ない。木工という生業では忌まわしい季節の到来だ。
写真は工場敷地内のアジサイ。これも少し開花が遅いようで、やっと1つだけ彩りを見せてくれている。咲きそろってきたら工場の花瓶にも頂き、うっとおしい季節のせめてもの慰み。
写真背景は水が張られ植え込まれたばかりの田圃。
いくつかのお知らせがあります。
「工房 悠サイト」にも記しましたが、夏から初秋へかけての展示会のお知らせです。

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パソコン購入時の保険のありがたさ


PowerBook G4 が半年ほど前から故障していたのですが、やっと2週間ほど前に購入店を通し修理に出していました。


これが昨日修理完了しまして戻ってきました。
不具合は光学ドライバー( DVD/ROM ドライバー)が認識しない、マウントしない、というものでした。これは Mac 運用としてはキツイ環境でした。
他は全く正常でしたので何とかごまかしながら、新機種購入まで修理へ出すことを躊躇っていたというわけです。
PowerMac G5 が手に入りデータを移行させ、やっとご入院となった次第です。
さてここでお話しするのは、購入時の保険についてです。

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千切り(ちぎり)による結合

千切り1
ある円弧状の部品を制作する場合、繊維方向に直行する木目が出てしまうことがあります。これでは割裂、破損してしまいますね。
そこで、これをいくつかのパーツに分け、接着結合させることで解決させるという方法を取ることも少なくありません。
今回の「千切り止め」という手法は最も強度の高い緊結方法と言えます。
今回の千切り止めは、「鼓(つつみ)」、とか「アレー型=職人は<おしゃぶり>などとも言います」と称される方法です。
他にも似たような「蟻型の千切り」というものもあります。これは天板などの割れ止めなどに多く見られるものですのでご存じの方も多いでしょう。
しかし鼓の方は見ることは少ないでしょう。何故ならあまり見付(正面など見えやすいところ)などには用いられず、裏、陰などで使われるからです。
今回もミュージックスタンド(譜面台)の脚部(畳摺り)の結合ですので、裏側に施しました。

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木工家の性(サガ)

製材 今日は久々の製材でした。
既に材料倉庫には使い切れないほどの在庫がありますので、良い材木があるからといって食指が伸びるということはあまり無くなってきていました。
数日前、懇意にしていただいている材木屋から「チェリーがあるんだけど、どう?」との電話。2つ返事で、「買いましょうか」と即決。
実はチェリーの製材は初めて。
しかし何故か4″のフリッチ材をまとまった材積でストックしていて、ある程度の幅広の材があれば、このフリッチも活用できる、と考えていましたので、悪くない話でした。
2本を製材しましたが、大きな破綻もなくまずまずの品質でしたので安堵しました。
丸太原木での外観で購入を決めるのですから、内部がどうなっているかは、神のみぞ知る、の世界です。平たく言えばバクチ。
過去何度も失敗していますので、こればかりはいくら経験積んでいても緊張させられます。
さてこの段階では大きな破綻もなく喜んでいても良いのですが、しかし初めての材種ですからこの後お守りをどうするかについては未知数。乾燥過程の管理如何では、ただの薪にしかならないものになってしまう怖れもあり、そこは自己責任でしっかり管理してやらないといけません。

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