工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

春の兆しとニュース3題

今日は暖かかった。工房内の室温も15℃ほどまで上昇したようだ。
上着を脱ぎ捨て、その下のネルのシャツも邪魔になり‥‥、
梓川に飛来してきているコハクチョウの北帰行がはじまったというニュースもあった。
さて今日は週末と言うことで、気になったニュースから3題。
フランス、チャンネル2で生後半年のシャム双生児(結合双生児)の分離手術に成功したとの映像がきていた。(NHK BS1で随時放送)
胸と腹部が接合しているのが痛々しい。内臓は肝臓を共有していた。
分離手術は見事に成功。すばらしいニュースだね。
共有していたのが肝臓で良かった。肝臓は2つあるから。
天地創造の神がこの地球上に人類を産み出すとき、この双子のことを考えてそうした粋な計らいをしたわけでもなかろうが、この臓器をそれぞれに分けることで成功したものだ。
チャンネル2では、この2人の子は今後生体としての経過観察の重要性もさることながら、心理的なケアが十分なされねばならないということだったが、全くその通りだろう。
双子であることの違いは無いとはいえ、麻酔から覚めれば事情が全く理解できない乳幼児にとっても否応なく自覚を迫られることになり、これまでの結合状態から離されることでの不安感、疎外感、小さな胸に去来する想像を超える葛藤が待ちかまえているだろう。
そうした希有の体験を越えて、それぞれがどのような人生を歩んでいくのかは興味が尽きないが、しかしメディアの興味本位なパパラッチ取材は止めてもらいたい。そっと静かに見守ることだ。
* france2 対象サイト
*Google翻訳はこちら


さて一方国内ニュースでは昨日、ちょっと訝ってしまうニュースがきていた。
不妊に悩む若い夫婦が選択した究極の方法。
妻の友人と姉から卵子提供を受け、体外受精して妊娠、無事出産したというもの。(47NEWS/共同

卵子提供をめぐっては、厚生労働省の部会が2003年、提供者が匿名である場合に限って認めるとの報告書をまとめたが、法制化の動きは止まっている。今回の実施はその報告書の内容から外れており、日本産科婦人科学会は実施に否定的な姿勢を取っていた〈共同通信〉

人の欲望が医療科学の発展とともに肥大化していることを象徴している。
確かに不妊に悩むご夫婦のワラをも掴むような思いは理解したいと思うが、しかしボクの倫理観、人間存在の在りようからして、こういうことをしてよいものかどうか、大いに疑念を持つね。
何よりも産まれてきた子供の人権をどこまで考慮され、施術に踏み切ったものであるのか、大きな問題を孕む。
ボクって、私って、どこからきたの?一体どちらが私のお母さん?
不妊に伴う長期にわたった苦難を越え、十月十日、我が母体で育て上げてきた子の誕生に感動し、その子の笑顔とともに喜びの日々を送っていることだろう。
しかしいずれ発せられるだろう子供の問いかけにどのように応えてやるのか、その勇気と覚悟を今から準備しておかねばならない宿命だ。
科学の進歩発展は人間生活を豊かにし、社会の繁栄に繋がってきたことは疑いないところだが、しかしこの繁栄の影には、それらがもたらす負のモメントというものが必ずついて回るということについては、やはりそれなりの自覚が必要だろうし、また進歩すればするほどに、より新たな倫理的な規範が求められるということは忘れてはいけない。
3つめの話題はReutersにきていたニュース。(こちら
9歳の少年Lim Ding Wen (林鼎文)クンがiPhone APPを開発リリースしたというので、さっそくインストール。
悠「Doodle Kids」というお絵かきソフトだが、いかにも楽しいiPhoneライクなものとなっている。
3歳と5歳の妹のために考えたというだけあって、夢のような楽しい世界を見せてくれる。
操作は至って簡単。指でスクリーンをなぞると、そこに小さな様々な形体をした図形が連続的に描写されるというもの。
消すのはただiPhone本体を振るだけ。
気に入った絵が描けたら、スクリーンショットで残せば良い。
下手くそなおいちゃんが描いたのが画像。
ボクにもこんな心優しいお兄ちゃんがいれば、もっと絵もちゃんと描けたかも知れないな。
この兄妹達が戯れる動画もYoutubeにある。
彼のお父さんのサイトでの紹介が(こちら

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