工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ART = 技法 とは

高橋悠治
3/23の「ゴールドベルク変奏曲」の記事エントリーにあたって、「水牛」サイトに紹介されている高橋悠治さんの顔イラストを頂き、このブログに貼り付けることを承諾いただけるかという確認のメールをサイト管理者にしていたのでしたが、何と本日、高橋さんご本人から直接快諾のメールを頂きました。(あらためて感謝いたします)
さっそくコピペさせていただきました。
お若い頃もダンディー(気取りのない)でしたが、今も颯爽としていて素敵な男性です。イラストは特徴を良く捉えていて似てますね。フフッ。
ご本人からの返信メールで、いささかあわてふためきました。確かに高橋さんはこの世界では巨匠と言っても間違いないと思います。しかし音楽を通した真理の探求者ではあっても、何か祭り上げられるようなことは決して望まないでしょうし、ボクのようなファンの端っこに位置する者にさえも相応の関係を取り結んでくれるということは、やはり彼らしい接遇のあり方なのだと、勝手に解釈しているのです。

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春雷

bunner
終日、変なお天気でしたね。1時間おきに晴天、曇天、雨の繰り返し。
あげくのはて夕刻から激しい雷混じりの豪雨。
あわててモデムの電源をOFF、Lineを切断。先ほどから少し安定したようなので、恐る恐るON ! 。ところがどうもPPP認証が取れない。ムムッ。
あれやこれや設定確認、再起動などしていたら、回復。フウ〜。
昨年夏の雷雨ではエライ目に会いましたので、雷は注意してるのです。
1度目は外線がやられ、張り直し。2度目はモデムに雷強電流が流れダウンし、取り替え。その都度NTT職員が来訪。近隣地域、かなり被害があったようでした。
モデムの脆弱性、何とかならないの? これもIT社会の脆弱性の1側面。
自衛としまして、避雷器も介していますが、ほとんど気休めでしかないようですね。
どなたかバッポンテキ、解決策あればぜひご教示を !

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ウォールナット テーブル 制作 その4

タイトル
午後からかなり強い雨になりましたが、午前中のうちに天板成形加工をやっちゃいました(湿度がぐんぐん高くなってきてましたので、早よ、せな…汗、とひとりゴチながら)。
成形加工は型板に添わせてルーター等でシェイプします。
通常うちではほとんどは先に記述しましたように、面取り盤、大型ピンルーターなどを使い行いますが、さすがに今回のような大きな天板はそうもいきません。
替わって、ジグソー、ハンドルーターなどを使い行います。
ルーター作業
< 成形加工その1>
・型板を作成し、被加工天板にスミ付けをする。
・スミに数mmを残し、ジグソーでカットする。
< 成形加工その2>
・型板を天板に固定させ、ハンドルーターで倣い切削する。
・成形されたラインに、面取り用カッターを用い、面取りを施す。
といった工程です。

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「菜の花や 月は東に 日は西に」

菜の花
20日は春分、彼岸の中日でした。近くの畑の菜の花は満開。
「菜の花や 月は東に 日は西に」与謝蕪村
諸兄はご存じでしょうか。菜花はミツバチだけに与えるだけのものではないですぞ、サッと湯がいて食してご覧なさい。独特な苦みと春の香りがたまりません。酒を買いに走りたくなります。
「菜の花の 中へ大きな 入り日かな」夏目漱石
工場前のプランターに植えたチューリップもぐんぐんと茎を伸ばしてきている。
木工作業でも何をするにも汗ばむ季節です。
このブログですが、昨日来CSSを数カ所適正化作業をしたりしてまして、お見苦しいところも出ると思いますが、お許し下さい。
知人のSUNDANCEさんの「はてなダイアリー」をLinkしました。

花粉症 × 板の反りの修正

来ました。何がって?、花粉症ですょ。
ボクは名前からして初めから背負ってますので (-。-;) いつかは来るだろうと覚悟してましたが、ついに一昨年、発症しました。
昨年は幸いにして発症しませんでしたが、本年は飛散量、昨年の数十倍といわれていただけあり、ついに数日前から症状悪化。
まだ治療せねばならないほどの重症ではありませんが、マスク族の仲間入りです。
どうもこのところ頻繁に数Km離れた土場を窓全開で車内に春風を入れながらの往復でしたので、これがいけなかったようです。
土場付近は赤銅色に染まった杉林が近くまで迫っていて、こりゃやばいかな、と警戒してはいたのですが。
知人などに療法を尋ねると、様々な答えが返ってきますが、ユニークなのは杉の葉を煎じて飲む、というものでした。

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WOOD SCREW

今日はチーチュルルーの声はしません。かなりの雨でした。
ブラックウォールナットのテーブル、天板加工もこの雨で中断。
梅雨時のような生暖かい湿潤な大気の下では木工の仕事も自ずから制約があります。
座布団椅子の塗装と、次のテーブル、他スツールの制作準備に着手することにしました。(塗装という工程も、この環境では決して良くありませんがね)
さて下の写真は、このテーブルの脚部です。
シンプルなロクロ成形になる脚部です。
ただ少し違うのは 2 Way (食卓+ローテーブル)で使いたいという要望があり、いろいろと検討し、客との調整の結果、このようにスクリュー(ねじ)結合で、Long × Short に対応させようというものです。
テーブル脚
なぜ、このようになったかといえば、最も構造的に堅牢で、かつ 2Way の使い勝手が良い、という至極当然なところに落ち着いたからです。
幸いにして、ブラックウォールナットという材種は樹種の中でも最も靱性が高いということも判断に寄与してくれました。
木取りも極力柾目になるように配慮しましたので、結合されたときも如何にも1本の木の如く、見せてくれることでしょう。

iTunes 的音楽生活

めじろ
寒の戻りも一段落。春の兆しか、メジロが庭の夏蜜柑の樹にやってきてチーチュルルーとさえずる日が多くなってきています。
こうした小鳥のさえずり、海辺での波が押し寄せる音、林を抜けてくる風の音、耳をくすぐるこれらの音は心を鎮めてくれるものです。
ところで五感のなかのヒトの聴覚は果たして進化してきているのでしょうか。
大昔、外敵の侵入を警戒するためにあったであろう聴覚も警戒する必要が無くなった現代。ヒトの耳はあるいはやはり退化しつつあるのでしょうか。
12日、アカデミー第77回授賞式の放映で「ビヨンセ」という歌手がライブパフォーマンスをしていたのですが、ヒトメボレしちゃいました。

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座布団椅子

座布団椅子
うちの作品ラインナップのなかでの稼ぎ頭は「座布団椅子」というものです。
昨年来、あるカタログショッピングの会社の企画依頼があり、これまで数回掲載され、おかげで多くの受注を受けてきました。今年も1月中旬の雑誌に掲載されたのですが、昨年ほどの反響はなかったもののぼちぼちとうちの生産力に見合う程度(笑)に受注があります。
それがこのところ数回にわたって、アームレスのみの複数受注が入ってきている。

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棘との格闘

木工をしていると、手にトゲが刺さると言うことは茶飯事です。
たかがトゲ、しかし時にはされどトゲ状態になります。
侮るなかれ ! であります。
昔のことですが、かなり太いトゲが手のひらに刺さり、端末が深く潜り込みどうしようにも抜けないことがありました。
Tweezer
あまりの痛みに耐えかねて整形外科に駆け込み、メスで取ってもらったこともありました。
それから…、指先、爪の部分に深く刺さったこともありました。
これも自分では抜くことが出来なくて、この時はラジオペンチで隣人に抜いてもらったのでした。
ジャ〜ン !  そこで登場。すぐれもの Tweezer です。

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ウォールナット テーブル 制作その3

板矧ぎ
注文を受けたテーブルの大きさは 180cm×90cm 。
無垢板の天板でこのサイズを1枚の板で構成することは至難。(ブラックウォールナットで1枚ものでご希望でしたら、こんなものもありますが[参照1] [参照2])
一般に、数枚の板を合わせて(矧ぐ、と言います)希望のサイズにします。
昨日は足の痛みも引いてきましたので、力仕事が伴う甲板(天板)の矧ぎ加工を進めました。
(写真は矧ぎ加工、圧締中のもの 2枚の天板です)
簡単ですがプロセスと、圧締工具を紹介します
選木 (数枚の板を合わせ、1枚の板の如く構成するための重要なプロセス)
幅、長さのカット (適切に部位を切り取る)
矧ぎ口を取る (矧ぎ口のシャープさはとても重要。ただ真っ直ぐであれば良いのではなく、乾燥が進み、矧ぎが切れやすい木口部分をより強く圧締させるために、木端の中央部にかけて、やや透き気味に削る、などのビミョウな調整が求められる)
ボンドを用意する(うちではPIボンド[大鹿]を使います)
圧締作業
といった工程を踏みます。

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