栗の巨樹を愛でる(拭漆栗・書斎机の制作)その7(終
ブラックウォールナットの書棚
間口1,500、高さ2,150mmのものが2連。高さは天井近くまでになる大きさ。
用いた材料は市場に流れている、なんちゃってウォールナット(本Blog記事・参照 ①[1] 、②[2])ではなく、原木丸太から製材、乾燥管理してきたもので材色や物理的性質はブラックウォールナット本来のすばらしいもの。
意匠と棚の割り付けなどは、施主の希望をそのまま反映させたもので、意匠のディテールなどに制作者としての美意識を投下。
こうした書棚のような壁面収納家具の場合、意匠をどのように考えるかは意外と難しい。
何よりも優先させるべきは書棚という目的に沿った機能性であり、そこに独善性の強い意匠などはあまり歓迎されません。
目的に沿った機能性を叶えるための構造体としての堅牢性、そして使い勝手、そうしたものを備えることを前提としたディテールにおける細やかで丁寧な仕事の中に、制作者の美意識をさりげなく投下することができれば良い結果をもたらします。
以下、少し詳しくご紹介
More »❖ 脚注
- ブラックウォールナットの色褪せ、退色について(なんちゃって Walnut) [↩]
- ブラックウォールナット材の色、人工乾燥について(再論) [↩]